フリッパーのヴォーカリスト/ベーシスト、ブルース・ルースが66歳で死去

サンフランシスコのパンク・バンド、フリッパー(Flipper)で1979年~2015年までヴォーカリスト/ベーシストを務めたブルース・ルース(Bruce Loose)が9月5日、66歳で死去しました。

フリッパーのFacebookページで訃報が伝えられており、ルースは以前脳卒中を患い、カリフォルニア州ハンボルトの自宅で療養していましたが、心臓発作で亡くなったそうです。
 
1959年にカリフォルニア州で生まれたルース(本名Bruce Richard Calderwood)は、1979年にオリジナル・ヴォーカリストのリッキー・ウィリアムズの後任としてフリッパーに加入し、創設メンバーのウィル・シャッター(1987年没)と共にヴォーカルとベースを担当しました。
 
ハードコアの黎明期に結成されたフリッパーは、ブラック・フラッグ、バッド・ブレインズ、デッド・ケネディーズらとステージを共にしましたが、スラッシュ・サウンドだけでなくグルーヴも好み、1981年のシングル「Sex Bomb」で名声を得た1年後、デビュー・アルバム『Album – Generic Flipper』を発表しました。

ニヒリスティックでハードコア・パンクの異端児だったバンドは、その異常なまでに不機嫌な人生観と型破りな楽曲構成で多くの奇抜なロック・バンドに影響を与え、ニルヴァーナのカート・コバーンもフリッパーの熱狂的なファンでした。
 
バンドは1984年、セカンド・アルバム『Gone Fishin'』とライヴ・アルバム『Blow'n Chunks』をリリースしましたが、1987年にシャッターが薬物の過剰摂取で他界したことで解散に至り、90年代に再結成したバンドは、1992年にサード・アルバム『American Grafishy』をリリースしました。
 
2006年には、ブルーノ・デスマータスの後任として、ニルヴァーナのクリス・ノヴォセリックが加入し、2009年にスタジオ・アルバム『Love』とライヴ・アルバム『Fight』をリリースしたものの、ノヴォセリックはツアーに参加できなくなり、同年脱退しました。
 
なお、フリッパーは、ニルヴァーナのほか、R.E.M.やメルヴィンズ、ジェーンズ・アディクションにも影響を与えています。

★1981年のライヴ映像

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『Album - Generic Flipper』


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『Gone Fishin'』


Amazon Music(AUG 29 1984)

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『American Grafishy』


Amazon Music(JAN 01 1992)

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