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「Everlasting Love」他のヒットで知られるR&Bシンガー、カール・カールトンが72歳で死去
カール・カールトン『Carl Carlton(Expanded Edition)』(20th Century Fox Records:1981)
「Everlasting Love」や「Bad Mama Jama」のヒットで知られるR&Bシンガーのカール・カールトンが他界しました。家族によると、6年前に重度の脳卒中に見舞われたにもかかわらず、その後病と向き合いながら生きようと戦い続け、長期にわたる闘病が続いていたということです。享年72でした。
カール・カールトン(Carl Carlton)は1953年ミシガン州デトロイト生まれ。キャリアの始まりは1960年代半ばのこと。デビュー間もない頃のスティーヴィー・ワンダーが「リトル・スティーヴィー・ワンダー」と名乗っており、声質がそのスティーヴィーと似ていたことから「リトル・カール」・カールトンとしてデビュー。最初のレコーディングは地元のランド(Lando)・レコードでのことでした。
同社からのシングル数枚は地域でのマイナー・ヒットとなるも、間も無くドン・D・ロビー(多くのアフリカ系アメリカ人アーティストを世に送り出したことと、そのビジネス手法が悪名高いことで記憶される人物)がヒューストンで設立したバック・ビート・レコードと契約、自身も拠点をテキサスへ。これが転機となって、同社からリリースした「Competition Ain't Nothin」がノーザン・ソウル・シーンでヒット(少年のような歌声が印象的、シャウトはほぼリトル・スティーヴィー)。1970年代初めは着実に足場を固めていきます。デビュー・アルバム『Can't Stop A Man In Love』がリリースされたのもこの頃のことです。
その後間も無くABCレコードへ移籍、そしてついに花開いたのが1974年の大ヒット「Everlasting Love」(ロバート・ナイトのカヴァー)でのことでした。ディスコ風にアップデートされたこの曲はビルボード総合チャートで6位を記録、同名のアルバムもR&Bチャートで最高22位のスマッシュ・ヒットに。翌1975年には続くアルバム『I Wanna Be with You』をリリース、前作には及ばないもののアルバムもシングルもコンスタントに小ヒットを継続していきます。
同社からのシングル数枚は地域でのマイナー・ヒットとなるも、間も無くドン・D・ロビー(多くのアフリカ系アメリカ人アーティストを世に送り出したことと、そのビジネス手法が悪名高いことで記憶される人物)がヒューストンで設立したバック・ビート・レコードと契約、自身も拠点をテキサスへ。これが転機となって、同社からリリースした「Competition Ain't Nothin」がノーザン・ソウル・シーンでヒット(少年のような歌声が印象的、シャウトはほぼリトル・スティーヴィー)。1970年代初めは着実に足場を固めていきます。デビュー・アルバム『Can't Stop A Man In Love』がリリースされたのもこの頃のことです。
その後間も無くABCレコードへ移籍、そしてついに花開いたのが1974年の大ヒット「Everlasting Love」(ロバート・ナイトのカヴァー)でのことでした。ディスコ風にアップデートされたこの曲はビルボード総合チャートで6位を記録、同名のアルバムもR&Bチャートで最高22位のスマッシュ・ヒットに。翌1975年には続くアルバム『I Wanna Be with You』をリリース、前作には及ばないもののアルバムもシングルもコンスタントに小ヒットを継続していきます。
しかし1976年になるとレーベル側と印税をめぐって対立、しばらく活動休止を余儀なくされます。ようやくレーベル移籍が叶い契約を一新したのが1980年で、20世紀フォックス・レコーズから出直すことに。シングル数枚のリリースを経て自らの名を冠したフル・アルバム『Carl Carlton』をリリースしたのは1981年、前作から5年も経ってからのことでした。それでも長期間のブランクを挟んだにもかかわらず、同作からのシングル第二弾「She's a Bad Mama Jama(She's Built, She's Stacked)」はR&Bチャートで2位、総合チャートでも最高22位を記録する彼にとっては最大のヒットとなり、アルバムの方もゴールド・ディスクにも認定されるほどに。
そして1982年に『The Bad C.C.』、1985年には『Private Property』をリリース。しかしこの後はしばらくはリリースが途絶え、次の作品がリリースされたのは1994年『Main Event』となります。以後はレヴュー形式でのツアーに参加しパフォーマンスが中心の活動が続けていたと記録にありますが、そんな中で一際目立つトピックとして2002年にはコンサート・ドキュメンタリー『Rhythm, Love, and Soul』でフィーチャーされている点。同作はアメリカの公共放PBS制作のシリーズ『American Soundtrack』の特番として企画されたもので、アレサ・フランクリンやジェリー・バトラー、ルー・ロウルズなどR&B界の重鎮たちが顔をそろえるコンサートを捉えたものでした。彼もそのうちの一人として名を連ね、サウンドトラックとしてリリースされたライヴ盤には彼の歌声も収録されています。
2010年にはゴスペル・シングル「God is Good」をリリース。翌年にはデトロイト・ミュージック・アワードの「Outstanding Gospel/Christian Vocalist」部門にノミネートされ、時を経てもその歌声に変わりがないことを証明しました。
そして2019年7月、彼は脳卒中に見舞われ、予定されていたコンサートはキャンセルに。しかし同時に、間も無く意識が回復して話すことができるようにもなっている、とまでは報じられています。……が、報道で辿れるのはここまで。今回の報道によると友人や家族のコメントに「その後彼は、勇敢に生き、成長しようと闘ったと語った」とあることから、彼にとってこの6年間が相当に大変なものだったのは想像にかたくありません。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
そして2019年7月、彼は脳卒中に見舞われ、予定されていたコンサートはキャンセルに。しかし同時に、間も無く意識が回復して話すことができるようにもなっている、とまでは報じられています。……が、報道で辿れるのはここまで。今回の報道によると友人や家族のコメントに「その後彼は、勇敢に生き、成長しようと闘ったと語った」とあることから、彼にとってこの6年間が相当に大変なものだったのは想像にかたくありません。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
商品詳細
カール・カールトン
『Everlasting:The Best Of Carl Carlton』
Amazon Music(JAN 01 2009)
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『I Wanna Be With You』
Amazon Music(MAR 12 2024)
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●Spotify
Carl Carlton「God is Good」
Carl Carlton「God is Good」
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