バッド・ブレインズのオリジナル・シンガー、シド・マックレイが死去

伝説的パンク・ロック・バンド、バッド・ブレインズ（Bad Brains）の共同創始者でオリジナル・シンガーのシド・マックレイ（Sid McCray）が、9月9日に亡くなりました。
 
バンドがフェイスブックで訃報を伝えていますが、死因は公表されていません。

本来バッド・ブレインズは、1976年にマインド・パワーというジャズ・フュージョン・バンドとして結成されましたが、マックレイがメンバーにセックス・ピストルズやラモーンズの音楽を紹介したことでパンク・ロックにシフトし、1977年にラモーンズの楽曲「Bad Brain」に因み、バンド名をバッド・ブレインズに改名しました。

マックレイは、バンド初期の楽曲「The Regulator」の作曲に参加した後、バンド1982年のデビュー・アルバム『Bad Brains』を待たず、1978年に脱退しました。その後、マックレイの後任として友人のH.R.（ポール・D・ハドソン）がシンガーとなり、バンドは現在も活動を続けています。

マックレイは脱退の理由について、H.R.の本『Finding Joseph I』の中で、次のように語っています。

「少しの間だけバンドと歌ったが、脱退することにした。なぜなら、H.R.の方が俺よりも良いシンガーだとわかったからだ。それはライバル心からではなく、彼の方が俺よりもずっと舞台映えするシンガーだと思ったから」

それでもマックレイは、脱退後も時折バンドと共演し、2017年にバンドがアート・ギャラリーで行なったサプライズ・コンサートでは、「The Regulator」を披露していました。