アニマルズのオリジナル・ギタリスト、ヒルトン・ヴァレンタインが77歳で死去

1964年リリースのデビュー・アルバム『The Animals』(US盤)。右から二人めがヒルトン・ヴァレンタイン。
アニマルズの創設メンバーでオリジナル・ギタリストのヒルトン・ヴァレンタイン(Hilton Valentine)が1月29日、77歳で亡くなりました。ABKCOレコードが訃報を発表していますが、死因は公表されていません。

1943年に英ノーサンバーランドのノースシールズに生まれたヴァレンタインは、13歳の頃からギターを弾き始め、高校時代にスキッフル・バンドを結成しました。
その後、1963年にエリック・バードン、チャス・チャンドラー、アラン・プライスらとアニマルズを結成し、ニーナ・シモンやサム・クックらのカヴァーで有名になりました。
1964年のシングル「House of the Rising Sun」(邦題「朝日のあたる家」)が初めてチャートの第1位を記録し、この曲の有名なギター・イントロを演奏したのがヴァレンタインでした。
この曲はブリティッシュ・インヴェイジョンの重要な役割を果たし、アニマルズの人気は1964年のアメリカ公演で頂点に達し、1966年までに5枚のアルバムをリリースしましたが、1966年のアルバム『Animalism』を最後にオリジナル・ラインナップは解散しました。
その後カリフォルニアへ移住したヴァレンタインは、ソロ・アルバム『All In Your Head』を発表しましたが成功せず、イギリスに帰国した後、1968年から1983年までアニマルズのオリジナル・ラインナップによる再結成公演やレコーディングに参加し、1994年にはアニマルズのオリジナル・メンバーとして「ロックの殿堂」入りを果たしました。
また、2004年にソロ・アルバム『It’s Folk ‘n’ Skiffle, Mate!』を発表し、2009年まで自身のソロ・プロジェクト、スキッフルドッグ(Skiffledog)として活動したほか、2007年から2008年までエリック・バードンとツアーも行なっていました。
エリック・バードンはヴァレンタインについて、「Guitar International」との最近のインタヴューで次のように語っています。
「初期のアニマルズをロック・バンドにしたのがヒルトンだった。彼が加入するまで、バンドにはロックの要素などなかったからね。当時のヒルトンはロックンロールを演奏するだけでなく、ロックンロールそのものに見えたよ。グリースでオールバックにした髪型に安物の革ジャンを着て、つま先の尖ったウィンクルピッカーの靴を履き、当時の秘密兵器だったエコープレックスを使って笑顔で演奏していたからね」
安らかなる眠りをお祈りいたします。




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