ニューヨークの伝説的ラッパー、ビズ・マーキーが57歳で死去

1989年の「Just a Friend」で知られる米ラッパー/DJ、レコード・プロデューサー、シンガー/ソングライター、俳優でもあったビズ・マーキー(Biz Markie)が7月16日、57歳で死去しました。ヒューマン・ビートボックスの先駆者だったマーキーは、「Crown Prince of Hip Hop(ヒップホップの皇太子)」と呼ばれ、後進のラッパーに大きな影響を与えていました。
死因は発表されていませんが、マーキーは2020年4月に2型糖尿病による深刻な合併症で入院し、同年末には糖尿病性昏睡状態から脳卒中を発症、リハビリ施設で治療を受けていました。今年の7月1日にツイッターで死亡説が流れていましたが、実際にはその15日後にバルチモアの病院で他界しました。

マネージャーのジェニ・イズミは、次の声明を発表しています。
「ヒップホップのパイオニア、ビズ・マーキーは妻のタラに見守られながら安らかに息を引き取りました。ビズは35年以上にわたり、音楽を通じて感動させた業界仲間と愛すべきファンによって永遠に称賛される芸術的レガシーを生み出しました。残された家族や友人たちは、彼の活気あるパーソナリティや絶え間ないジョーク、彼との気さくな会話が失われたことを寂しく思うことでしょう」

1964年にハーレムで生まれたマーキーはロングアイランドで育ち、NYCのナイトクラブでキャリアをスタートさせました。

1988年にデビュー・アルバム『Goin’ Off』を発表した後、1989年のアルバム『The Biz Never Sleeps』からシングル「Just a Friend」が大ヒットし、この曲はビルボードのHot 100チャートで第9位を記録しました。同曲は後にハイネケンのCMにも使われています。

その後、ビースティ・ボーイズ1992年のアルバム『Check Your Head』に収録された「The Biz vs the Nuge」にゲスト参加し、ビースティ・ボーイズ1999年のコンピレーション・アルバム『Beastie Boys Anthology : The Sounds of Science』では、エルトン・ジョンのカヴァー「Benny and the Jets」にフィーチャーされるなど、ビースティ・ボーイズが90年代に発表した全アルバムに参加したほか、2003年までに自身のスタジオ・アルバム5枚をリリースしています。
また、映画『Men in Black II』や『Sharknado 2』、TV番組『Yo Gabba Gabba!』やTVシリーズ『Empire』『Blackish』にも出演し、俳優としても活躍していました。

マーキーの訃報を受け、ファンク・レジェンドのブーツィー・コリンズは、「我々にとって、彼は “Just a Friend”(単なる友達)以上の存在だった」とコメントしています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
Biz Markie - Just A Friend
(Official Video)
Let A Stranger Drive You Home
Heineken Commercial
The Biz Vs. The Nuge
(Remastered 2009)
Benny And The Jets
Biz Markie - Vapors
(Official Video) [Explicit]
商品情報
ビズ・マーキー
『ザ・ビズ・ネヴァー・スリープス』


CD(2006/8/4)¥2,530
商品情報
ビズ・マーキー 
『ゴーイン・オフ』


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