バッジーのヴォーカリスト/ベーシスト、バーク・シェリーが71歳で死去

英ウェールズ出身のハード・ロック・バンド、バッジー(Budgie)の共同創始者でリード・ヴォーカリスト/ベーシストだったバーク・シェリー(Burke Shelley)が1月10日、71歳で死去しました。

娘のイーラがSNSで訃報を伝えています。
「私の父、ジョン・バーク・シェリーの訃報をお伝えすることになり、大きな悲しみに包まれています。父は今夜(1月10日)、生まれ故郷カーディフのヒース病院にて、眠るように息を引き取りました」

死因は発表されてないものの、シェリーは2年前、2010年に患った大動脈瘤が再発したことを明かし、また視覚と聴覚、関節に深刻な問題を引き起こす可能性のある遺伝性疾患のスティックラー症候群も患っていましたが、当時シェリーは「Wales Online」に対し、修復不可能な脊髄損傷を引き起こすリスクがあるため、手術を拒否したと語っていました。
1950年にカーディフで生まれたシェリーは、1967年にトニー・ボージ(g / vo)とレイ・フィリップス(ds)と共にヒルズ・コンテンポラリー・グラス(Hills Contemporary Grass)を結成し、1968年にバンド名をバッジーに改名しました。

MCAレコードと契約したバッジーは1971年、ブラック・サバスのプロデューサー、ロジャー・ベインとロックフィールド・スタジオで録音したデビュー・アルバム『Budgie』をリリースし、翌1972年のセカンド・アルバム『Squawk』、1973年のサード・アルバム『Never Turn Your Back on a Friend』と立て続けにアルバムを発表しましたが、4作目の『In for the Kill!』のレコーディング前にレイ・フィリップが脱退し、ピート・ブートが加入しました。

その後、1978年にはボージが脱退し、バンドは1987年の解散を経て2008年に至るまで、何度もメンバー・チェンジを繰り返すことになりました。

また、ファンのみならず仲間のロッカーからも支持されていたバッジーは、1980年に行なわれたオジーのツアー「Blizzard of Ozz」のヨーロッパ公演で前座を務め、1987年の解散後には、メタリカが「Crash Course in Brain Surgery」と「Breadfan」をカヴァーし、前者をメタリカ1987年のEP「Garage Days Re-Revisited」に、後者を1988年のシングル「Harvester of Sorrow」のB面に収録したほか、アイアン・メイデンも「I Can’t See My Feelings」をカヴァーし、1995年にリイシューされたメイデンのアルバム『Fear of the Dark』のボーナス・ディスクに収録していました。

バッジーは1987年の解散後、1995年に再結成し、2002年からツアーを開始、2006年にはバンド最後のアルバム『You’re All Living in Cuckooland』をリリースし、2010年までツアーを行なっていましたが、同年シェリーが大動脈瘤の手術を受け、結果的に横隔膜が損傷したために以前のようには歌えなくなり、バンドは事実上解散に至りました。

シェリーは、バッジーの全リリースに参加した唯一のメンバーであり、高音のヴォーカルと優れたベース・スキルに恵まれ、長髪で大きな眼鏡をかけていたこともあり、常にラッシュのゲディ・リーと比較されていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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