ファンク・ブラザーズのギタリスト、ジョー・メッシーナが93歳で死去

モータウンのハウス・バンド、ファンク・ブラザーズでギタリストを務めていたジョー・メッシーナ(Joe Messina)が4月4日、ミシガン州ノースヴィルの息子の自宅にて93歳で亡くなりました。モータウン・ミュージアムが訃報を伝えており、死因は発表されていませんが、メッシーナは亡くなる12年前から腎臓病を患っていたそうです。
1928年にデトロイトで生まれたメッシーナは、10代でギターを弾き始め、ジャズ・ミュージシャンの道を歩むために高校を中退しました。1940年代後半から地元のクラブで演奏し、ジョー・メッシーナ・オーケストラを率いた後、ABCテレビの子供番組『The Soupy Sales Show』のスタジオ・バンドに加入、ゲスト出演したチャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーンらと共演していました。

その後、1959年にモータウンの創設者ベリー・ゴーディからスカウトされたメッシーナは、同年から1972年までハウス・バンドのファンク・ブラザーズでギターを担当し、バンドには多くのメンバーが在籍していたものの、白人のミュージシャンはメッシーナを含め数人しかおらず、メッシーナは “the white brother with soul”(白人のソウル・ブラザー)と呼ばれていました。

ファンク・ブラザーズは60年代、マーサ&ザ・ヴァンデラスの「Dancing in the Street」、フォー・トップスの「I Can’t Help Myself」、テンプテーションズの「Ain’t Too Proud to Beg」、スティーヴィー・ワンダーの「For Once in My Life」をはじめとする多くのヒット曲で演奏し、ダイアナ・ロス&ザ・スプリームスや、マーヴィン・ゲイ、スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズらとも共演していましたが、モータウンがロサンゼルスに移転した1972年、メッシーナは「興味がなくなった」との理由でギター演奏をやめ、それから30年間ギターを弾くことはありませんでした。

しかしながら、メッシーナはファンク・ブラザーズ2002年のドキュメンタリー『Standing in the Shadows of Motown』に登場し、注目を集めたファンク・ブラザーズは同年ツアーを開催しました。また2004年には、バンドの生き残りメンバーがグラミーの “レジェンド賞” を受賞しています。
 
安らかなる眠りをお祈りいたします。
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ザ・ファンク・ブラザーズ
『20th Century Masters : Millennium Collection』


Amazon Music・MP3(2003/1/1 )¥1,650
CD(2004/2/3)輸入盤
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ファンク・ブラザーズ、スティービー・ワンダー(出演)、 ポール・ジャストマン(監督)
『永遠のモータウン』コレクターズ・エディション

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