【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く連載企画・第5回

何処へ…〜現役〜復活組まで、華やか80年代UKガール・ポップ集

テーマ別に往年の名曲を集めて聴く新企画を始めました──名付けて【MLCプレイリスト】! アーティストの来日やリリース、また季節や記念日、さらにその時々のトピック的な内容をテーマに取り上げ、10曲前後、46分を目安に往年の名曲をピックアップしていきます。

第5回目となる今回のテーマは「何処へ…〜現役〜復活組まで、華やか80年代UKガール・ポップ集」。題して “80'sロマンス” です。

そして過去4回のリンクはこちら。一部リンク間違いがありましたので改めてどうぞ。

●第1回・MUSIC・2022.03.11
新企画【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く新企画開始。初回テーマは “平和を我等に”! ロシアはウクライナ即時撤退を
●第2回・MUSIC・2022.04.21
【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く連載企画・第2回、題して「ポイズン・アロウ」! 第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの胸キュン・ソングの矢がハートを貫いたまま!
●第3回・MUSIC・2022.06.03
【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く連載企画・第3回、題して「四月になれば彼女は」。原題カタカナ化もいいけど希少化する “邦題” を愛そう
●第4回・MUSIC・2022.06.22
【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く連載企画・第4回は映画とサントラ! 80年代ムービー・ソング集、題して「愛は吐息のように」
何処へ…〜現役〜復活組まで、華やか80年代UKガール・ポップ集
 
MUSIC LIFE CLUB

6月17日MLCニュースでお伝えした「オルタード・イメージ39年ぶりの新作リリース」のニュースへのリアクションが意外なほど大きく、立て続けにバナナラマ新作のニュース(6月22日MLCニュース)が翌週にあったりして。この二つが契機となって「80年代ガール・ポップ」で集めてみることにしました。しかし頭数的には十分あるものの、マドンナやシンディ・ローパーはアメリカ人だし、その流れでいえばカイリー・ミノーグも現役バリバリながらオーストラリア出身で、メインを張る大物クラスが少なくてちょっと地味に。でも1曲残らず全部好き! 結局中高生の頃好きだったものからは逃れられないのだと開き直って選びに選んだ10曲です。はずしたもの&言い訳は後半にて!

MLCプレイリスト 2022.07.21/80'sロマンス

1. Since Yesterday/Strawberry Switchblade - Topic
2. Altered Images - Happy Birthday(Video)/alteredimagesVEVO
3. The Belle Stars - Sign Of The Times(1983)/ClassicVideos80s
4. Yazoo - Only You (1999 Mix) (Official Video)
5. Everything but the Girl - Night and Day/GildedSuns
6. Bananarama - Doctor Love/London Recordings
7. Eurythmics, Annie Lennox, Dave Stewart - Sweet Dreams(Are Made Of This)(Official Video)/Eurythmics
8. Swing Out Sister - Breakout(Official Music Video)/SwingOutSisterVEVO
9. Sade - The Sweetest Taboo - Official - 1985/Sade
10. Fairground Attraction - Perfect/FairgroundVEVO

■楽曲解説

1. Strawberry Switchblade“Since Yesterday”(1984)

いわゆるゴスロリ・ファッションのルーツと言われております女性二人組、アルバムはセルフ・タイトル84年の1枚のみ(邦題は『ふたりのイエスタデイ』)。デビューの経緯はエコバニ絡みでアルバムもコロヴァ/WEAより。記憶ではもっとアコースティックで素朴&ヘタウマな印象でしたが、改めて良い音で聴くとシンセとか入って結構しっかりとしたサウンドで、悔い改めてイメージ上書き。動画で選べなかったのが残念です。これは必ず買い直そうと心に決めました。97年に9曲追加の再発盤があるようです。
英詞Google翻訳
商品情報
ストロベリー・スウィッチブレイド
『Strawberry Switchblade』

Amazon Music・MP3(1985/1/1)¥1,600

2. Altered Images “Happy Birthday”(1981)

上にも書きました通り39年ぶりの新作!というのにも驚きでしたが、そのニュースに対する反応の大きさにも驚きました。まあ当時「可愛い女性シンガー」といえばおそらく最初にその名が挙がるクレアさんではあったものの、そんなにもファンがいたのか、と。彼女らもスコットランド出身、クレアの他に男性4人のグループで、アルバム3枚を残して83年に解散。ウィキによると彼女はその後音楽業の傍ら主軸を女優業/タレント業へと移していたようで、2012年の一時的再結成を機に活動再開へ。ともあれ新作発売が待ち遠しい限りです。
英詞Google翻訳
商品詳細
Altered Images
『Happy Birthday』

Amazon Music・MP3(1981/7/17)¥1,800

3. The Belle Stars “Sign Of The Times”(1983)

もう20年以上?前、「英国の若者に広がるドラッグ禍」みたいな夜中のドキュメンタリー番組をなんとなく見ていると、中毒患者の更生・援助をする黒人女性ボランティが出てきて「……彼女はかつてベル・スターズというグループのリード・シンガーで、突然のヒットを機に彼女自身がドラッグ中毒になり引退」云々と、予期せぬ説明をされてぶっタマげたことが。そうでしたか……。アルバムは1枚きりながら、これが最高。ですがこの後メンバーは3人まで減って、バナナラマ風にスタイルを変えるも間も無く解散。残念残念残念。
英詞Google翻訳
商品情報
The Belle Stars
『The Belle Stars』

Amazon Music・MP3(1983/1/1)¥900

4. Yazoo “Only You”(1982)

ヴィンス・クラークがアリソン・モイエとのデュオでスタートさせたのがヤズーで、モイエにとってはこの曲がキャリアのスタート地点。改めて聴いてもやっぱりいい曲です。エレポップ・サウンドは当時もっと薄っぺらく聞こえたものですが(今回取り上げたのは1999年のニュー・ミックス)、それに乗るソウルフルでパンチの効いた彼女の歌唱はむしろ狭い枠に限定されることなく、幅広いサウンドをまとった方が活きてくるというもので。解散してソロに転じて以降は、寡作ながらもコンスタントにヒットを飛ばし、今や国民的シンガーな存在に。
英詞Google翻訳
商品詳細
Yazoo
『Upstairs at Eric’s』

Amazon Music・MP3(1982/7/1)¥1,500

5. Everything but the Girl “Night and Day”(1982)

EBTG、チェリー・レッドから82年に単発企画のつもりでリリースしたデビュー・シングル。その後本格的にデュオとして活動し始め、84年のデビュー作『Eden』や92年のカヴァー集『Acoustic』、大ヒット『Worldwide』の方がやはり馴染みはあるのですが、二人のスタンスを表す象徴的な作品としてはこれ以外ないかな、と。今聴くとタメもなく、もうちょっと落ち着いたら?とさえ思える性急なギター&ヴォーカルですが、ギンギンギラギラなメインストリームのサウンドに対し、選曲も簡素過ぎるサウンドもすんげー大人に思えたものです。
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商品詳細
エヴリシング・バット・ザ・ガール
「Night and Day」

Amazon Music・MP3(1982/11/1)¥750

6. Bananarama “Doctor Love”(1983)

作詞・作曲ポール・ウェラー、そしてクレジットを確認したわけではありませんが演奏はクエスチョンズなのでは? 当時彼はザ・ジャムを解散させてスタイル・カウンシルとレーベル=レスポンドを始動したばかり。よく言われた通り「(彼が)自らの手で60年代のモータウンをもう一度」と思い描いていたのなら、さしづめバナナラマはスプリームスといったところか。一方バナナラマの方は、88年にシヴォーンが脱退+シェイクスピアズ・シスターを結成、穴埋めにジャッキーが加入するも後に脱退。現在は二人で活動中、7月新作発売です。
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商品詳細
バナナラマ
『Deep Sea Skiving(Collector's Edition)』

Amazon Music・MP3(1983/3/7)¥1,000

7. Eurythmics “Sweet Dreams(Are Made Of This)”(1983)

「ゼア・マスト・ビー・アン・エンジェル(プレイング・ウィズ・マイ・ハート)」が今だにTVのCMで使用されるほど愛されるグループになるとは、このシングルを聴いた当時は思いませんでした。アニー・レノックスとデイヴ・スチュワートのデュオによるセカンド・アルバムからブレイクの端緒となった最初のシングルは陰鬱で暗く、なのにクセになる……。次のアルバム『タッチ』が確か底抜けに明るくて、以後作品を重ねるごとにぐいぐい番付を上げていく姿に置いてけぼりにされた気分になっていたのを憶えています。
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商品詳細
Eurythmics
『Sweet Dreams(Are Made Of This)』

Amazon Music・MP3(1983/1/23)¥1,600

8. Swing Out Sister “Breakout”(1986)

EBTGやこの人たちというのは、当初音専誌で非常に評価されながら一旦ブレイクすると、そのフィールドを離れて女性誌やFM、TVで愛され、そうなると逆に音専誌では取り上げられなくなるという現象が。すると逆にアルバムを買わなくなってしまうという……。何年かに一度繰り返し聴きたくなる存在で、そのため先日の8枚組ボックス・リリースのニュース(7月4日MLCニュース参照)にはかなり食指を動かされております。改めてプロフィールを見直すと、デビュー曲とかはさっぱりだったようで。実は苦労なさっていたんですね。
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商品詳細
スイング・アウト・シスター
『Blue Mood, Breakout And Beyond...The Early Years Part 1』

8CDs(2022/7/29)輸入盤

9. Sade “The Sweetest Taboo”(1985)

シャーデーも最初に話題になって以降、あまり音専誌では取り上げられなくなった方では? 80年代はFM雑誌の全盛期で(おおむね90年代で休刊)、むしろそちらでは人気だったはず。なので最初の2枚は非常によく聴いたものですが、それ以降はとんとご無沙汰しております(といってもその後も4枚だけという寡作ぶりもすごい)。とはいえ登場時はなかなかの衝撃で、シャーデー・アデュさんの時流とは一線を画した独特の存在感・佇まいは、デビュー当時も約40年経った今もずっと30代なイメージです。マドンナと一つ違いとは思えません。
英詞Google翻訳

10. Fairground Attraction “Perfect”(1988)

88年に突然現れていきなり大ヒット、そしてアルバム1枚だけ残して突然解散したのが1990年。なので彼女らは80年代の終わりを告げにやってきた象徴的な存在のように考えています。おぼこい感じの歌詞が若い女性に愛されエディ・リーダーは解散後もソロ作ヒット&来日公演も複数回。彼女も英国で国民的シンガーになってそうな勝手な印象でしたが、コンスタントに作品をリリースしてはいるもののそうでもないらしい。しかし最新作は今年4月リリース、ちゃんと聴かねばな、と。新譜を普通にLPで買ったのはこれが最後だった気がします。
英詞Google翻訳
商品詳細
フェアーグラウンド・アトラクション
『ファースト・キッス』

Amazon Music・MP3(1988/5/16)¥2,700
CD(2013/7/24)¥1,604

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ベル・スターズを取り上げたくて最初は「女性だけのグループ」で始めました……が、さすがにこれは縛りがキツすぎて。スリッツやレインコーツは異質な感じが強すぎ、ゴー・ゴーズとかランナウェイズまで行くと取り留めがなくなった。さらにソロ・シンガーも入れるとかえってユルすぎな感じになり、そもそもオルタード・イメージを入れられない。ならばと「UK」「80年代」「ポップ」という要素を加えるとまとまってきて、最終的にはこんな感じに。スージー&ザ・バンシーズやプリテンダーズあたりは「ちょっとロック的すぎるな」と入れては外し、あと2曲ぐらい足したいなーと思いながらもあきらめた次第。そしてさっき「セレクターもありだったな」と思ったりしてます。
当時よく聴いたものばかりとはいえ、何十年ぶりかに聴く曲も多く。曲全体の印象は同じでも、集中して聴いたせいもあって音の違いに驚くことが多かったです。もっと他にもあったはず……!と思いながらの、少々短めの40分21秒でした。


ということで、ではまた第6回に。MLCツイッターで公募した「月」をテーマに集めたプレイリストは、次の満月(8月12日)に公開予定。その前にもう1回ぐらい何かあるかもしれません。そして一般の方からの投稿も受け付けておりますので、まずはテーマとその10曲をこちらmailmagazine@musiclifeclub.com)までお送りください。追ってこちらから原稿発注いたします(残念ながらやっぱりノーギャラです)。ということで次回もどうぞお楽しみに!

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