ハートブレイカーズの前身バンド、マッドクラッチのトム・リードンが70歳で死去

マッドクラッチ公式フェイスブック・ページより、1975年当時のグループショット。右端がトム・リードン。

トム・ぺティ＆ザ・ハートブレイカーズの前身バンド、マッドクラッチ（Mudcrutch）の創設メンバー／ギタリストのトム・リードン（Tom Leadon）が3月22日、70歳で死去しました。

トム・リードンは、イーグルスのオリジナル・メンバー、バーニー・リードンの弟で、家族によると、トムは自然死で安らかに亡くなったそうです。

1952年にミネソタ州の音楽一家に生まれたトム・リードンは、1964年にトム・ぺティの出身地フロリダ州ゲインズヴィルに家族と移り、近所のぺティがベースで参加していた地元のバンド、エピックスでリード・ギターを担当していました。

その後、ぺティとリードンに、マイク・キャンベル（g）、ランドール・マーシュ（ds）、ジム・レナハン（vo）が加わり、1970年にマッドクラッチが結成され、1971年にシングル「Up In Mississippi」をリリースしましたが、リードンは1972年に脱退し、兄のバーニーがいたロサンゼルスに移住しました。

なお、マッドクラッチは1975年に解散し、翌1976年にぺティ、マイク・キャンベル、ベンモント・テンチらが、トム・ぺティ＆ザ・ハートブレイカーズを結成しています。

脱退後のリードンは、イーグルスやリンダ・ロンシュタット、ビーチ・ボーイズらと共演し、イーグルス1975年のアルバム『One of These Nights』には、リードンのオリジナル曲「Hollywood Waltz」が収録されました。1976年には、カントリー・ロック・バンドのシルヴァー（Silver）に加入し、同年リリースしたシングル「Wham-Bam」がトップ20ヒットになりました。

その後、トム・ぺティが2008年と2016年にマッドクラッチを再結成し、リードンは、ぺティ、マイク・キャンベル、ベンモント・テンチ、ランドール・マーシュと共に、2枚のアルバム『Mudcrutch』と『Mudcrutch 2』をリリースしました。2016年のセカンド・アルバム『Mudcrutch 2』は、ビルボード・チャートの10位を記録するヒットになり、バンドはツアーも行なっていましたが、ぺティが他界した2017年に事実上解散しました。

リードンは、最近まで新曲を書き続け、自身のバンド、ザ・ベイジャックス（The Bayjacks）とパフォーマンスを行なっていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。