ロックンロールのギター・ゴッド、デュアン・エディが86才で死去

Duane Eddy『Dance With The Guitar Man』(RCA Victor:1962)


 
ロックンロール・ギターのパイオニアで、トゥワンギー・ギターのサウンドで知られるデュアン・エディ(Duan Eddy)が4月30日、ガンのため86才で死去しました。

家族が声明を発表しており、エディはテネシー州フランクリンの病院にて、家族に見守られながら安らかに息を引き取ったそうです。

「デュアンは、紛れもない特徴的な “トゥワング・サウンド” で、世界中のギタリストにインスピレーションを与えました。彼は、最初のロックンロール・ギター・ゴッドであり、本当に謙虚で素晴らしい人でした。彼の死は非常に惜しまれることでしょう」
1938年にニューヨークで生まれたエディは、5歳でギターを弾き始め、10代の頃に “トゥワング・サウンド” を生み出し、アリゾナに移った後、友人のジミー・デルブリッジと “ジミー&デュアン” を結成し、1955年に唯一のシングル「I Want Some Lovin'/Soda Fountain Girl」をリリースしました。

その後、ソングライター/プロデューサーのリー・ヘイゼルウッドと出会ったエディは、1958年にセカンド・ソロ・シングル「Movin’ n’ Groovin'」とサード・ソロ・シングル「Rebel-‘Rouser」を共作し、後者の「Rebel-‘Rouser」が100万枚以上を売り上げる大ヒットになり、同曲は1994年の映画『フォレスト・ガンプ』にもフィーチャーされました。

エディは、その後も「Cannonball」や「Forty Miles of Bad Road」「Because They’re Young」など影響力のあるシングルを発表し続け、特に前述の「Rebel-‘Rouser」と1960年のヒット曲「Peter Gunn」は、後のロックスターたちがギターを手にするキッカケとなり、エディは『Classic Rock』誌とのインタヴューで、次のように語っていました。

「僕から影響を受けたとか、僕のおかげでギターを始めたというギタリストがたくさんいるんだ。ジミー・ペイジからマーク・ノップラー、ブライアン・メイまでね。彼らはいずれにせよそうだったのかもしれないけど、それが彼らに反抗する口実を与えた。僕のメロディはシンプルだから、ギターを手に取り、“Rebel-‘Rouser” や “Peter Gunn” の最初の数音を弾くと、やる気が出てくるのさ。“ああ、僕にも出来るかもしれない” ってね」

なお、エディのバンドには、後のレッキング・クルー(ロサンゼルスを拠点とするトップ・セッション・ミュージシャン集団)のメンバーが多数参加していたほか、1987年のアルバム『Duan Eddy & The Rebels』には、エディから影響を受けたジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニー、ライ・クーダー、ジョン・フォガティらがゲスト参加していました。

エディは1958年から1963年にかけて、16曲がトップ40シングルになり、1994年に「ロックの殿堂」入りを果たしています。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
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