ノーランズのシンガー、リンダ・ノーランが65歳で死去

ザ・ノーランズ『Making Waves』(Epic:1980)。日本盤は一部収録曲が変更され『恋のハッピーデート』の邦題で発売されていた。右から二人目がリンダ・ノーラン。残る三人は、左からモーリーン、コリーン、リンダの右がバーニー(故人)。
70年代後半~80年代前半に活躍したアイルランド出身の姉妹ポップ・グループ、ノーランズ(The Norlans)のシンガーで、TVタレントのリンダ・ノーラン(Linda Norlan)が1月15日、両側肺炎により65歳で死去しました。

ノーランズのSNSで訃報が伝えており、1月14日に昏睡状態になったノーランは、ブラックプールのヴィクトリア病院にて、家族に見守られながら亡くなったそうです。
リンダ・ノーランは、1959年にアイルランドのダブリンで8人きょうだいの6番目として生まれ、1962年に家族とブラックプールに移り、4歳でステージ・デビューを果たした後、1974年に姉妹のアン、デニス、モリーン、バーニー、コリーンと共にノーラン・シスターズを結成し、後にノーランズに改名しました。

ノーランズは、1975年にフランク・シナトラとツアーを行ない、1981年に「東京音楽祭」に出演し、1979年から1982年にかけて7曲がUKトップ20を記録。そのうち、UKチャートの3位を獲得した1980年のディスコ曲「I’m In the Mood for Dancing」(邦題「ダンシング・シスター」)がグループ最大のヒット曲になり、日本と南アフリカのチャートでは、第1位に輝きました。

『ミュージック・ライフ』1981年5月号より。3月に開催された東京音楽祭で来日したノーランズを取材、見開きでインタヴューと個別アンケートの紙面を紹介。左端がリンダで、右下には同じく出演者だったスティーヴィー・ワンダーとの記念写真も。

しかしながら、ノーランは1983年にグループを脱退し、1984年にジーン・ピットニー(米シンガー/ソングライター)のUKツアーでサポートを務めた後、1986年から1993年までブラックプールのセントラル・ピアで演劇に出演し、マギー・メイ役として1,000回以上のレジデンシー公演を行なっていました。

2009年には、ノーランズのカムバック・アルバム『I’m in the Mood Again』で復帰し、同年の再結成ツアーにも参加しましたが、2005年に乳ガンと診断され、2011年に寛解したものの、2017年に乳ガンが再発し、2023年には脳にまで達していました。

なお、ノーランは闘病生活を送りながら、ガン患者の支援団体をはじめ、多くの慈善団体のために2,000万ポンドを超える資金調達に貢献しています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
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