ジャマイカの伝説的レゲエ・シンガー、マックス・ロメオが80歳で死去
マックス・ロメオ『Holding Out My Love To You』(Shanachie:1981)
ジャマイカを代表するレゲエ・シンガー、マックス・ロメオ(Max Romeo)が4月11日、ジャマイカのセント・アンドリュー教区にて、心臓疾患の合併症のため80歳で死去しました。ロメオのSNSで訃報が伝えられています。
1944年にジャマイカのセント・アン・パリッシュで生まれたロメオは、10代後半にキングストンに移り、1965年にハーモニー・トリオ「エモーションズ」のリード・シンガーとしてキャリアをスタートさせました。
その後、ソロ活動を開始したロメオは、自身が作詞作曲し、1968年にリリースした「Wet Dream」が初の大ヒット曲になり、同曲は猥褻な歌詞のためにBBCで放送禁止になったものの、UKチャートでトップ10入りを果たしました。
続いて1969年にはデビュー・アルバム『A Dream』をリリースしましたが、UKツアーの最中に複数の会場からパフォーマンスを禁止され、翌年ジャマイカに戻ったロメオは、1971年にセカンド・アルバム『Let the Power Fall』をリリースし、同作のタイトル曲が1972年のジャマイカ総選挙で人民国家党のテーマ曲になりました。
その後、プロデューサーのリー・“スクラッチ”・ペリー(2021年8月30日MLCニュース)と組んだロメオは、1975年のアルバム『Revelation Time』に続き、1976年に政治と宗教をテーマにしたアルバム『War Ina Babylon』をリリースし、同作からタイトル曲と「Chase The Devil」がロメオの代表曲になりました。後者の曲は、後にプロディジーやカニエ・ウェストなど、様々なジャンルのアーティストにサンプリングされています。
国民的アイコンとしての地位を得たロメオは、1978年にニューヨークへ移り、ミュージカル『Reggae』を共同執筆し、主演も務めました。また1980年には、ローリング・ストーンズの曲「Dance」(『Emotional Rescue』収録)でバック・ヴォーカルを務め、キース・リチャーズは翌年、お礼としてロメオのアルバム『Holding Out My Love To You』を共同プロデュースし、演奏にも参加しました。
その後の10年間、ロメオの作品はほとんど注目されず、ジャマイカに帰国していましたが、1992年に再びイギリスを訪れ、英レゲエ・ミュージシャンのジャー・シャカと2枚のアルバム『Fari – Captain of My Ship』(1992年)と『Our Rights』(1995年)をレコーディングし、1998年には英リズム・セクション/プロダクション・チームのマフィア&フルクシーと組んでアルバム『Selassie I Forever』をリリースしました。
晩年は、レコーディングとワールド・ツアーに費やしていましたが、2019年の『Words from the Brave』が、最後のオリジナル・アルバムになりました。
なお、ロメオは2023年、ユニバーサル・ミュージック・グループとポリグラム・パブリッシングを相手取り、50年以上もの間、自身の作品に対する著作権料が支払われていないとして、1,500万ドル(=約20億円)の支払いを求める訴訟を起こしていました。
その後、ソロ活動を開始したロメオは、自身が作詞作曲し、1968年にリリースした「Wet Dream」が初の大ヒット曲になり、同曲は猥褻な歌詞のためにBBCで放送禁止になったものの、UKチャートでトップ10入りを果たしました。
続いて1969年にはデビュー・アルバム『A Dream』をリリースしましたが、UKツアーの最中に複数の会場からパフォーマンスを禁止され、翌年ジャマイカに戻ったロメオは、1971年にセカンド・アルバム『Let the Power Fall』をリリースし、同作のタイトル曲が1972年のジャマイカ総選挙で人民国家党のテーマ曲になりました。
その後、プロデューサーのリー・“スクラッチ”・ペリー(2021年8月30日MLCニュース)と組んだロメオは、1975年のアルバム『Revelation Time』に続き、1976年に政治と宗教をテーマにしたアルバム『War Ina Babylon』をリリースし、同作からタイトル曲と「Chase The Devil」がロメオの代表曲になりました。後者の曲は、後にプロディジーやカニエ・ウェストなど、様々なジャンルのアーティストにサンプリングされています。
国民的アイコンとしての地位を得たロメオは、1978年にニューヨークへ移り、ミュージカル『Reggae』を共同執筆し、主演も務めました。また1980年には、ローリング・ストーンズの曲「Dance」(『Emotional Rescue』収録)でバック・ヴォーカルを務め、キース・リチャーズは翌年、お礼としてロメオのアルバム『Holding Out My Love To You』を共同プロデュースし、演奏にも参加しました。
その後の10年間、ロメオの作品はほとんど注目されず、ジャマイカに帰国していましたが、1992年に再びイギリスを訪れ、英レゲエ・ミュージシャンのジャー・シャカと2枚のアルバム『Fari – Captain of My Ship』(1992年)と『Our Rights』(1995年)をレコーディングし、1998年には英リズム・セクション/プロダクション・チームのマフィア&フルクシーと組んでアルバム『Selassie I Forever』をリリースしました。
晩年は、レコーディングとワールド・ツアーに費やしていましたが、2019年の『Words from the Brave』が、最後のオリジナル・アルバムになりました。
なお、ロメオは2023年、ユニバーサル・ミュージック・グループとポリグラム・パブリッシングを相手取り、50年以上もの間、自身の作品に対する著作権料が支払われていないとして、1,500万ドル(=約20億円)の支払いを求める訴訟を起こしていました。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
商品情報
マックス・ロメオ & ジ・アップセッターズ
『War Ina Babylon(Expanded Edition)』
Amazon Music(JAN 01 1976)
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マックス・ロメオ
『Wet Dream : Classic Reggae Collection』
Amazon(2014/5/20)輸入盤CD
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マックス・ロメオ
『Revelation Time』
・Amazon Music(JUL 03 2020)
・Amazon(2020/7/17)輸入盤CD
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