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オーティス・レディング、オールマン・ブラザーズ、レイナード・スキナード他を手掛けたアラン・ウォルデン死去
音楽業界で数十年にわたり活躍したウォルデンは、サム&デイヴ、パーシー・スレッジ、クラレンス・カーター、アーサー・コンリー、アル・グリーン、エッタ・ジェームス、ボズ・スキャッグス、ジ・アウトローズといったアーティストたちと仕事の実績を重ねました。中でもソウル界のアイコンだったオーティス・レディングの信頼を得て、彼がブレイクを果たしてから1967年に悲劇的な死を遂げるまで、マネジメントを支え続けたことはつとに知られています。
兄のフィルが設立したフィル・ウォルデン・アーティスツ・アンド・プロモーションズ(以下PWAP)で実務を任されていた彼は、パートナーたちと共に、1960年代に40人以上のアフリカ系アメリカ人ミュージシャンをマネジメントすることで、音楽業界における人種的・文化的な壁を打ち破るきっかけを作り、同社を全米でも最大級のアフリカ系アメリカ人アーティスト・マネジメント会社へと成長させました。また彼が共同設立した音楽出版社レッドウォル・ミュージックのカタログにはサム&デイヴの「Soul Man」、オーティス・レディングの「Respect」「I've Been Loving You Too Long」「(Sittin' On) The Dock of the Bay」といった音楽史に遺る名曲が含まれていました。
フロリダ州ジャクソンヴィルを拠点に活動していた彼らを、ウォルデンはマッスル・ショールズ・スタジオに連れて行ってデモを録音させ、それが彼らに最初のレコード契約をもたらすことになりました。様々な障害に直面しても、ウォルデンは決して彼らの可能性を信じることを諦めませんでした。とりわけやる気を削がれるような挫折を経験した後、彼はこう叫んだことを覚えていると語っています。「俺は死んでもレーナード・スキナードを売ってやるんだ!」。
ウォルデンはバンドの形成期を通じてマネジメントを務め、彼らが「Free Bird」「Sweet Home Alabama」「Simple Man」「Gimme Three Steps」といった不朽の名曲を生み出す土台作りに貢献しました。1974年にはバンドと袂を分かつことになりましたが、彼らと共に成し遂げた実績に対して、ウォルデンはその後も大いなる誇りを持ち続けました。
晩年、自身にとって最も重要なアーティストは誰かと訊ねられたウォルデンは、いまだにレディングを超える存在はないとして最高の賛辞を贈りました。
「俺はオーティス・レディングから始まってるんだ。彼は今も俺の一番のお気に入りであり、彼は他のアーティスト全員を合わせたよりも多くの功績を残した人物なんだよ」と、ウォルデンは『Swampland』誌に語っています。「オーティス(Otis)がいたから『ソウル・ミュージック』には『S』と『O』が入ってるんだ。オーティス以上に素晴らしいアーティストなんかいやしないよ!」
亡くなる2年前、ウォルデンはヴィデオ・メッセージの中で自身の輝かしいキャリアを振り返り、ジョージア州の豊かな音楽的遺産の「一端を担えたことをとても嬉しく思っている」と語っていました。またレディングに言及し、このソウル界のアイコンを自身の「人生で最高の友人」であり、「この世界に生まれて来た人類の中で最も素晴らしい人物の一人」だったと称えました。
ウォルデンは、音楽業界への貢献が認められ、2003年にジョージア・ミュージック・ホール・オブ・フェイムに殿堂入りしました。彼の影響力は、アルバムの表ジャケットに名前が出ているアーティストたちを遥かに超え、何世代にもわたって生み出されているサザン・ロックやソウル・ミュージックのサウンドの一部となっているのです。
なお、ウォルデンは2000年にキャプリコーン・レコードをヴォルケーノ・レコードに売却しましたが、キャプリコーン・サウンド・スタジオはレーベルが破産を宣言した後も数十年間空き家状態のまま放置されていました。近隣の建物を全焼させた火災は免れたものの、手入れなどはされておらず、敷地の残りの部分は2000年代初頭にかけてさらに荒廃していったと言います。同スタジオが2010年にジョージア州歴史保存トラストによって「危機に瀕している場所」に認定されたことを機に、ウォルデンはマーサー大学のラリー・ブラムリー氏と連携してスタジオの改修プロジェクトに参加、2019年には元のスタジオ施設に加えてキャプリコーンゆかりの品々を展示する博物館やレンタルスタジオ等の機能も兼ね備えた建物としてリノヴェーションされ、グランドオープンに漕ぎつけました。
現在この施設の管理責任者を務めるブラムリー氏はウォルデンを「情熱的な人物」だったと評し、その死を悼みました。「彼はメイコンの音楽的遺産をとても大切にしていて、メイコンの音楽史の多くを形作った『ウォルデン・ダイナスティ』の一員でもありました」
キャプリコーン・スタジオは現在もマーサー大学の音楽プログラムの重要な一部として使用されており、「そのおかげで、かつて本物のレジェンドたちが立っていたその場所で創作活動を行なうという、稀有な機会をアーティストたちに提供することが可能になっています」とのことです。
安らかなる眠りをお祈りいたします。
レーナード・スキナード
『ワン・モア・フロム・ザ・ロード 〈デラックス・エディション〉』
・Amazon Music(APR 15 2014)
・Amazon(2016/6/22)¥2,812[2CDs]
オーティス・レディング
「The Complete Studio Albums Collection」
Amazon Music(JUN 01 2015)
サム&デイヴ
「Sam And Dave - The Hits」
Amazon Music(JUL 14 2008)
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