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連載 第6回

7/24-26「FUJI ROCK 2026」をとことん楽しみつくす

⑥ 7/25 - DAY2詳細レポート

フジロックならではの「新しい出会い」

フジロックは7月24日(金)から26日(日)の3日間、新潟は湯沢町・苗場スキー場で開催されましたが、終了してからはや2週間以上。先週初日のライヴリポートをお送りし(8月6日MLCニュース)、今回はライヴリポート第2弾となる2日目「DAY 2」の詳細リポートをお送りします。


FUJI ROCK FESTIVAL'26

・日程:2026年7月24日(金)25日(土)26日(日)
・会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場

公式ページ:FUJI ROCK FESTIVAL'26

◆音楽以外の「新しい出会い」──今年初出店の日本習字ブース

文◉美馬亜貴子

 
2日目は、フジロックならではの「新しい出会い」に心躍らせた一日だった。
 
まず見たのはハンガリーのBohemian Betyars(ボヘミアン・ベチャーズ)。ロマ、スカ、パンクを豪快に混ぜ合わせたサウンドで観客を一気に興奮の坩堝に叩き込む。ほとんどの観客にとって、初耳のバンドだったはずだが、そのスピード感と圧倒的なライヴ力だけで熱狂の渦を巻き起こす姿は痛快。1日目に出ていたメキシコのSon Rompe Oera(ソン・ロンペ・ペラ)や、トルコとオランダをルーツに持つALTIN GUN(アルトゥン・ギュン)など、今年は欧米以外からも凄いライヴ力を持ったバンドが数多く出演したが、そのどれもが素晴らしかった。知名度はなくとも、演奏そのものが観客を動かす──まさにフジロックならではの醍醐味だ。
 
音楽以外の「新しい出会い」といえば、今年初めて出店した日本習字のブースが楽しかった。ここは「自分の今の気持ちを筆で書いてみよう!」という書道のワークショップである。まさかこんな山の中で書道をするとは思ってもみなかったが、筆を持って半紙に向かうと、背筋が伸びて気持ちがシャキッとするような気がする。他の参加者も「小学校以来だよ」「楽しいけどムズいな」などと言いながら思い思いの字を書いていた。私はといえば、何もかもが最高!という意味で、字ではなく「○」、つまり禅画でいうところの円相を書いてみた。書いたらスタッフの方が記念写真を撮ってくれるのだが、私の書いた丸を見てすぐに「わあ、禅画ですね!」とウケてくれたのが嬉しかったな。
オレンジエコーで大好評だった日本習字のブース。
自分の作品(!?)と共に。

◆今年一番のびっくり──藤井風

Basement Jaxx(GREEN STAGE)
上機嫌のままグリーンへ向かう。良い気分にさらにブーストをかけたのはBasement Jaxx(ベースメント・ジャックス)である。ラテン、ヒップホップ、レゲエ、ラガを自在に飲み込み、次々と表情を変えていくダンス・グルーヴはとにかく圧巻。パワフルなヴォーカリストたちがステージを駆け回り、歓喜のウェイヴを巻き起こす。底抜けに楽しくポップ。彼らのライヴを最初に見たのは1999年のイギリス、ホームランズ・フェスでのことだったが、四半世紀経っても初めての時のインパクトがほとんど変わらないことに驚いた。それはつまり、同じことをやっているのではなく、常に感動が更新するよう出力を上げ続けていることに他ならない。本当に稀有なアーティストである。次の藤井風を待つために場所を確保していた観客まで思わず踊り出したという光景は、彼らが持つ圧倒的な求心力を物語っていたと思う。
 
そしてついに登場した藤井風。昨年の山下達郎と同様、チケットが非常にとりづらいアーティストで、今年のフジの目玉の一つでもある。私も初めて見たのだが、これがとにかく凄かった! 個人的には今年一番のびっくりと言ってもいいかもしれない。

冒頭、なかなか出てこないなと思ったらサックスを吹きながら客席から姿を現わし、群衆を驚かせた藤井。登場した瞬間から空気を一変させるカリスマ性は圧倒的で、不埒なまでの風格を感じさせた。歌がうまいのは知っていたが、ライヴだと「次は何をやるんだろう?」というワクワクした気持ちも加わって、目が離せなくなる。静かな楽曲でも、アップテンポなナンバーでも観客を惹きつける力は群を抜いており、日本を代表するアーティストとしての存在感を改めて印象づけた。
藤井風(GREEN STAGE)

◆クルアンビン:苗場の自然と呼応するようなステージ

KHRUANGBIN(GREEN STAGE)
そしてこの日のヘッドライナーであるKHRUANGBIN(クルアンビン)は、まるで苗場の自然と呼応するようなライヴを見せてくれた。

卓越した演奏技術で紡がれるギター、ベース、ドラムのアンサンブルは、決して饒舌ではない。しかし、一音一音に豊かな情緒が宿り、静かに、ゆったりと流れる時間が心に染み入る。とりわけ「So We Won’t Forget」には言葉を失うほどに感情を揺さぶられた。

「月が綺麗ですね」という印象的なMCや、初めてフジロックに出演した頃の思い出を語りながらフジロックに丁寧に感謝を伝える姿も素敵だった。派手な演出はなく、音楽そのものの力を誠実に伝えて、観客を包み込むようなステージだった。

◆締めはTOMORA、かと思いきやフジロック創設者にご挨拶

TOMORA(WHITE STAGE)
ホワイトに移ってケミカル・ブラザーズのトム・ローランズとオーロラによるプロジェクトTOMORA(トモーラ)を見に行く。重厚なビートやうねるシンセ・サウンドにはケミカル・ブラザーズの面影がありながら、オーロラとアマリー・ホルト・クレイヴェ、二人の女性ヴォーカルがスタイリッシュに歌い踊ることで、新鮮な魅力を感じさせる。クラブ・カルチャーとライヴ・パフォーマンスが自然に溶け合うステージは、深夜の苗場を鮮やかに彩っていた。トムはこの後、苗場食堂で急遽DJもして、90分にもわたるプレイで熱狂のダメ押しをしていた。さすがである。

宿に戻る途中でDon’s Caféに寄ったら、フジロックの創設者である日高さんがいたのでご挨拶。集まった人たちと談笑してお元気そうでした。近年はステージに出なくなったけれど、フジロックの精神的支柱として、いつまでもあり続けて欲しい。そう強く思った。

─────────────

※残る最終日26日(日)「DAY 3」については14日(金)にお届けします。最後までどうぞお楽しみに!

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・FUJI ROCK FESTIVAL オフィシャルグッズ:GREENonRED

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