伝説のモダン・ジャズ・ギタリスト、パット・マルティーノが77歳で死去

米ジャズ・ギタリスト／作曲家のパット・マルティーノ（Pat Martino）が11月1日、フィラデルフィアの自宅にて77歳で死去しました。

マネージャーのジョセフ・ドノフリオによると、マルティーノは2018年から慢性呼吸疾患を患い、酸素吸入器を付けて生活し、同年からギター演奏が出来なくなっていたそうです。

パット・マルティーノは1944年にフィラデルフィアで生まれ、ニューヨークに移住後、15歳でプロとして演奏し始めました。
キャリア初期には、ロイド・プライスやウィリス・ジャクソン、エリック・クロスらとレコーディングを行ない、1967年のアルバム『El Hombre』で名を広めたマルティーノは、高速ピッキングで知られていました。

しかしながら70年代後期に脳動脈瘤を患い、手術を受けた結果、ギターの知識が消えてしまいましたが、過去のレコーディングを聴きながら記憶を回復させ、1987年のライヴ・アルバム『The Return』で復活を遂げました。2004年には、『ダウン・ビート』誌の読者投票で「Guitar Player of the Year」（年間最優秀ギタリスト）に選ばれています。

マルティーノは、バンド・リーダーとして27枚のアルバムをリリースし、サイドマンとしても数えきれないほどのアルバムに参加したほか、自身の知識をシェアするため、ギター演奏の教本を執筆し、教材ビデオにも出演していました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。