ヒット曲「Dream Weaver」で知られるゲイリー・ライトが80歳で死去

1976年のヒット曲「Dream Weaver」(邦題「夢織り人」)で知られるシンガー/ソングライター/キーボーディストのゲイリー・ライト(Gary Wright)が9月4日、80歳で死去しました。

家族が訃報を伝えており、ライトはカリフォルニア州パロスヴェスデスの自宅にて、パーキンソン病とレヴィー小体型認知症の合併症により亡くなったそうです。

1943年にニュージャージー州で生まれたライトは、7歳で子役としてTVに初出演し、1954年のブロードウェイ・ミュージカル『Fanny』にも、ファニーの息子役で出演していました。その後、高校時代に地元のロック・バンドを率いたライトは、1967年にロンドンへ渡り、ブルース・ロック・バンド、スプーキー・トゥース(Spooky Tooth)に加入。リード・ヴォーカリスト/ハモンド・オルガン奏者として活動しつつ、バンドの曲も書いていましたが、1969年のセカンド・アルバム『Spooky Two』が失敗に終わり、同作がオリジナル・ラインナップによる最後のアルバムになりました。

バンド在籍中からソロ・キャリアを確立していたライトは、1970年に初ソロ・アルバム『Extraction』を発表し、同作に参加していたクラウス・フォアマンからジョージ・ハリスンを紹介され、同い年だった二人はすぐに意気投合しました。ライトは、ハリスンが1970に発表したサード・アルバム『All Things Must Pass』から1979年の『George Harrison』まで、全アルバムにキーボーディストとして参加し、ハリスンもまた、ライトが1971年に発表したセカンド・アルバム『Footprint』に参加していました。
ライトが最も成功したのは、1975年のソロ・アルバム『The Dream Weaver』で、タイトル曲の「Dream Weaver」と「Love Is Alive」がUSチャートで2位に輝き、タイトル曲はその後、1992年の米コメディ映画『Wayne’s World』のサントラ・アルバムにフィーチャーされました。

またライトは、ハリー・ニルソンのNo.1シングル「Without You」や、リンゴ・スターの「It Don’t Come Easy」「Back Off Boogaloo」などにもピアノで参加し、2008年からリンゴ・スター&ヒズ・オールスター・バンドのメンバーになり、同バンドが2010年にリリースしたDVD『Live at the Greek Theatre 2008』には、ライトがパフォーマンスした「Dream Weaver」が収録されていました。

なお、2014年には、ジョージ・ハリスンとの友情を綴ったライトの回顧録『Dream Weaver:Music, Meditation, and My Friendship with George Harrison』が出版されています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
商品詳細
Gary Wright(著)
『Dream Weaver:A Memoir;Music, Meditation, and My Friendship with George Harrison』英語版


Kindle版(2014/10/2)¥2,762
商品詳細
ゲイリー・ライト
『The Dream Weaver』


CD(1990/10/25)輸入盤
商品詳細
ゲイリー・ライト
『フットプリント』


CD(2016/6/29)¥1,873
商品詳細
スプーキー・トゥース
『イッツ・オール・アバウト+5』


CD(2017/1/25)¥2,657(紙ジャケット仕様)
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