ウルトラヴォックスのベーシスト、クリス・クロスが71歳で死去

ウルトラヴォックスのベーシストで、バンド1980年の大ヒット曲「Vienna」を共作したクリス・クロス（Chris Cross）が3月25日、71歳で死去しました。

長年のバンド仲間、ミッジ・ユーロがSNSで訃報を伝えていますが、死因は発表されていません。

「クリス・アレン（クロスの本名）。僕らは一緒に働き、一緒に演奏し、一緒に音楽を作り、ビデオの監督を務めた。僕らはすぐに友達になり、ウルトラヴォックスの同志になった。何年離れていても、その月日がなかったかのように、そこから関係が再開した。キミはバンドをまとめる接着剤だった。キミは狂気の中の論理であり、僕らの人生における狂気だった。キミと知り合い、共に成長できて最高だった。キミは愛され、惜しまれる旧友だ」

1952年にロンドンのトッテナムで生まれたクロスは、複数の地元バンドで演奏した後、ストーンド・ローズに加入し、1974年にジョン・フォックスらとタイガー・リリーを結成しました。

その後、1976年にウルトラヴォックスに改名したバンドは、1977年にデビュー・アルバム『Ultravox!』を発表し、プロデュースにはブライアン・イーノが参加していましたが、同作は商業的に成功しませんでした。

続いて、1977年のセカンド・アルバム『Ha!-Ha!-Ha!』と1978年のサード・アルバム『System of Romance』も成功せず、1979年にジョン・フォックスが脱退。バンドは終焉を告げたかに思われましたが、後任としてミッジ・ユーロが加入し、UKで5枚のアルバムがトップ10入りを果たす快挙を成し遂げました。

中でも、ユーロが初めて参加した1980年のアルバム『Vienna』はUKチャートの第3位を記録し、クロスが共作したタイトル曲は、UKシングル・チャートの第2位に輝く大ヒットになりました。

しかしながら、バンドは1986年のアルバム『U-Vox』を最後に活動停止となり、クロスもスポットライトから遠ざかっていましたが、2008年の再結成ツアーに参加しました。

またクロスは、バンドが2012年に発表した最後のアルバム『Brilliant』にもフィーチャーされ、ミッジ・ユーロとビリー・カーリーと共に全曲を共作していました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。