MC5のオリジナル・ドラマー、デニス・トンプソンが75才で死去

『Kick Out the Jams』見開き内ジャケ、左から二人目がデニス・トンプソン。
1963年に結成された米ロック・バンド、MC5のドラマーだったデニス・トンプソン(Dennis Thompson)が5月8日、75才で死去しました。

デトロイト・フリー・プレス(Detroit Free Press)が訃報を伝えており、トンプソンは4月に心臓発作を起こし、リハビリを行なっていたデトロイト郊外の介護施設で亡くなったそうです。
1948年にミシガン州デトロイトで生まれたトンプソンは、9歳でドラムを演奏し始め、高校時代にウェイン・クレイマー(後のMC5のギタリスト)とガレージ・バンドに参加した後、1965年にMC5のメンバーになりました。

アグレッシヴな演奏スタイルから “マシン・ガン” のニックネームで呼ばれたトンプソンは、バンド1969年のデビュー・アルバム『Kick Out the Jams』や、70年代初頭にリリースした2枚のスタジオ・アルバム『Back in the USA』と『High Time』で演奏しましたが、バンドは1972年に解散しました。

その後、トンプソンは1975年から1976年までLAのスーパーグループ、ザ・ニュー・オーダー(The New Order)に在籍し、1981年にオーストラリアのスーパーグループ、ニュー・レース(New Race)のメンバーとしてツアーを行なったほか、ザ・モーター・シティ・バッド・ボーイズ(The Motor City Bad Boys)とザ・シークレッツ(The Secrets)のドラマーも務めました。

また、2003年から2012年にかけて、MC5のマイケル・デイヴィス、ウェイン・クレイマーらとDKT/MC5として活動し(DKTはDavis、Kramer、Thompsonの頭文字)、その後、2022年10月にリリース予定だったMC5の新アルバム『Heavy Lifting』のために2曲をレコーディングしましたが、アルバムは現時点でもリリースされていません。

なお、MC5はオリジナル・シンガーのロブ・タイナーとギタリストのフレッド・スミスが90年代に他界し、オリジナル・ベーシストのマイケル・デイヴィスが2012年、ギタリストのウェイン・クレイマーが今年2月に亡くなっており(2024年2月5日MLCニュース)、トンプソンが最後の生き残りメンバーでした。

MC5は、2024年の「ミュージカル・エクセレンス賞」で「ロックの殿堂」入りを果たしています(4月23日MLCニュース)。

安らかなる眠りをお祈りいたします。
商品詳細
MC5
『Kick Out the Jams』


Amazon Music・MP3(1969/2/1)¥800
CD(1991/11/26)輸入盤
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