ザ・フーやキンクスのプロデューサー、シェル・タルミーが87歳で死去

ザ・フーの「My Generation」や、ザ・キンクスの「You Really Got Me」などを手掛けたロック・プロデューサー、シェル・タルミー（Shel Talmy）が11月13日、87歳で死去しました。

彼のフェイスブック・ページで訃報が伝えられており、タルミーは脳卒中の合併症により、ロサンゼルスの自宅にて亡くなったそうです。

1937年にシカゴで生まれたタルミーは、幼い頃から音楽に興味を持ち、ロサンゼルスに移住した後、60年代初頭に音楽キャリアをスタートさせました。ABCテレビに勤めた後、ロサンゼルスのコンウェイ・スタジオでレコーディング・エンジニアになり、ゲイリー・パクストンやレッキング・クルーらと仕事をした後、1962年にロンドンに移住しました。

ロンドンでは、インディペンデント・レコード・プロデューサーとしてデッカ・レコードに勤め、キンクス1963年のサード・シングル「You Really Got Me」を皮切りに、キンクス1964年のデビュー・アルバム『Kinks』から1967年のアルバム『Something Else by the Kinks』に至るまで、７枚のアルバムを手掛けました。

また、ザ・フー1965年のデビュー・アルバム『My Generation』や、イージービーツ1967年のUSデビュー・アルバム『Friday On My Mind』、チャド＆ジェレミー1964年のシングル「A Summer Song」、デイヴ・デイヴィス1967年のシングル「Death of a Clown」などを手掛けたほか、デヴィッド・ボウイがデヴィッド・ジョーンズと名乗っていた初期のシングルもプロデュースしていました。

70年代になると、タルミーはレコード関係の仕事を減らし、本の出版や映画製作への興味を追求しましたが、まだプロデューサーとしての需要があったため、スモール・フェイセスや、クリス・ホワイト、ミック・コックス・バンド、ブルース・プロジェクトなどのレコードを手掛け、1979年にアメリカに帰国した後も、アーティストのプロデュースを続けていました。

安らかなる眠りをお祈りいたします。