エレファント6／オリヴィア・トレマー・コントロールの創設メンバー、ウィル・カレン・ハートが53歳で死去

ジョージア州アトランタのインディ・ロック集団、エレファント6（The Elephant 6 Recording Company）を共同設立し、サイケデリック・バンドのオリヴィア・トレマー・コントロール（Olivia Tremor Control）の創設メンバーでもあったシンガー／ソングライターのウィル・カレン・ハート（Will Cullen Hart）が11月29日、心臓発作のため53歳で死去しました。

ハートの訃報は、エレファント６のウェブサイトで伝えられています。

1971年にジョージア州アセンズで生まれたハートは、10代の頃に幼なじみのロバート・シュナイダー、ビル・ドス、ジェフ・マンガムと「エレファント6」の名で自宅録音を行ない、高校卒業後にシュナイダーがデンバーに移り、残りの3人がオリヴィア・トレマー・コントロールを結成しました。

オリヴィア・トレマー・コントロールは、1996年のデビュー・アルバム『Music From the Unrealized Film Script：Dusk at Cubist Castle』に続き、1999年にセカンド・アルバム『Black Foliage』をリリースし、2枚とも高評価を得たものの、2000年に解散。

その後、2005年にハートが多発性硬化症で入院した際にビル・ドスと和解し、2009年にバンドを再結成しましたが、サード・アルバムをレコーディングしていた2012年にドスが動脈瘤で他界。バンドは、その後もパフォーマンスとサード・アルバムの制作を続け、ハートが他界した11月29日には、偶然にもオリヴィア・トレマー・コントロールのシングル2曲「The Same Place」と「Garden of Light」が、2022年のドキュメンタリー『The Elephant 6 Recording Company Co.』のサントラとしてリリースされていました。

またハートは、オリヴィア・トレマー・コントロールの解散後、サイケデリック・ロック集団のサーキュレイトリー・システム（Circulatory System）を結成し、2014年までに5枚のアルバムをリリースしていました。

ハートの訃報を受け、シュナイダーは次のように綴っています。

「彼は親友、ブラザー、共謀者、エレファント6の共同創設者で、僕はいつも彼を愛していた。僕らが若かった頃と同じく、これからも愛し続けていくだろう。彼はあまりにも素晴らしく、彼が存在していたことさえ信じられない。彼の愛情、ユーモア、エネルギー、輝きは永遠に惜しまれる。僕は、彼のバンド仲間が彼の作品を完成させるために努力し、彼の友情と愛情に一生感謝する。最も大きな芸術的影響を与えてくれた愛しい友人の旅が美しいものになりますように」

安らかなる眠りをお祈りいたします。