【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く連載企画・第9回

【MLCプレイリスト】MLCツイッターでの公募第2弾、テーマは「夜」。題して「夜をぶっとばせ」!

テーマ別に往年の名曲を集めて聴く新企画──名付けて【MLCプレイリスト】! アーティストの来日やリリース、また季節や記念日、さらにその時々のトピック的な内容をテーマに取り上げます。

第9回目となる今回のテーマには「夜」を設定、MLCツイッター(@musiclife_club)で2度目の公募。しかし前回の「月」の時(8月12日MLCニュース参照)ほどは集まらずちょっと寂しい……。しかしこれはテーマ設定に問題があったかなと反省しています。「深夜」や「夏の夜」はたまた「タイトルに “夜” のある曲」だったり、もっと限定的にすればよかったとか、その前の「月」に似かより過ぎていたかな?とか。これは次回公募時に生かしたいと思います。──ともあれ今回は「夜」で10曲集め、スローやバラード的なものは排除し、夜を楽しんでいる風のミドル〜アッパーなものにしぼりました。秋の夜長のワクワクをお楽しみください!
ひとりでも二人でも、みんなででも。長い夜を朝まで楽しむ
 
MUSIC LIFE CLUB(TJ)

推薦曲を軸に10曲選んでみると、夜の楽しみ方も人それぞれなんだな、と。ひとりで街を彷徨う人、部屋で孤独を楽しむ人。二人となると、やっぱ恋人同士で朝まで愛を語り合うんでしょうね。かと思えばみんなでワーッとハッチャけるやつもいるという。昔に比べれば、夜の街でなくとも朝まで開いている店も増えたもんです。

“超” が付く有名曲も混ぜ込み、しっとりしたバラードはなるべくはずしてできるだけ明るい感じにしようと思ったのですが、思いの外地味な印象に。だったらサブタイトルにしたストーンズの「夜をぶっとばせ」も入れりゃよかったかな、という46分11秒。1曲めの曲が始まる前までをカットすれば46分テープに収まりそうな10曲です。

MLCプレイリスト 2022.10.26 夜をぶっとばせ

1. U2, Bruce Springsteen and Patti Smith perform "Because the Night"
Rock & Roll Hall of Fame 25th Anniversary shows
2. John Lennon “Stand By Me”
3. Tom Waits "(Looking For)The Heart Of Saturday Night"
4. Camel "Lunar Sea"(Live)
5. Joe Jackson "Steppin' Out“
6. Donald Fagen “The Nightfly” Live From The Beacon Theatre
7. Bay City Rollers "Saturday Night“ Top of the Pops
8. Bobby Womack “I'm A Midnight Mover”
9. The Georgia Satellites “Open All Night”
10. Jules Shear “All Through The Night”

■楽曲解説

1. U2, Bruce Springsteen and Patti Smith "Because the Night"(1978)

Rock & Roll Hall of Fame 25th Anniversary shows

パティ・スミスの代表曲として愛され続け、数多のカヴァーを生み出し続けるこの曲ですが、作者はパティ自身とブルース・スプリングスティーンの共作だというのはご存知でしょうか。「夜は恋人たちのためのものだから、夜は私たちのためのものだから」というリフレインは、夜に愛を語り合う世界中の男女をひと組残らず貫きます。この動画は2009年に開かれたロックンロール・ホール・オブ・フェイム25周年記念コンサートより、U2をバックに歌うパティとブルース。
英詞Google翻訳
商品情報
パティ・スミス
『イースター』

Amazon Music・MP3(1978/3/3)¥1,800
CD(2013/3/6)¥1,686

2. John Lennon “Stand By Me”(1975)

スティーヴン・キング原作の同名タイトル小説の映画化作が大ヒットする前までは、ベン・E.キング1961年のオリジナルよりもジョンによるこちらの方をよく耳にしたものですが、今ではすっかり立場が入れ替わってしまいました(元に戻ったというべき?)。収録アルバム『ロックン・ロール』は2004年にリマスタリング+ボーナス・トラック付きで再発、さらに2020年には生誕80年を機に新たなベスト盤に収録され “アルティメット・ミックス” として再登場。このMVは2003年に作られたものということです。
英詞Google翻訳
商品詳細
ジョン・レノン
『ギミ・サム・トゥルース.』

Amazon Music・MP3(2020/10/9 )¥2,500(Deluxe)

2CDs(2020/10/16)¥3,471(通常盤/2SHM-CD)

3. Tom Waits "(Looking For)The Heart Of Saturday Night”(1974)

Takehiro Murakami @ ll_bluewind_ll さんより

リクエスト主さん曰く「もう徹底的に “夜” のイメージしか無いトムだけど、まだハスキーさも軽めだった1974年にリリースされた『土曜日の夜』は、特に “秋の夜” に愉しむにはピッタリな曲……って気がする」とのこと(説明が完璧だったのでそのまま引用させていただきました)。曲は、街の喧騒をバックに演奏が始まり、歌詞ではいろんな人の土曜の夜の様子が描かれており、トム・ウェイツはそれをさりげなくとりとめもなく、しかし街と人へ愛情を込めやさしく歌います。
英詞Google翻訳
商品情報
トム・ウェイツ
『The Heart of Saturday Night』

Amazon Music・MP3(1974/10/15)¥1,500
CD(2018/3/23)輸入盤

4. Camel "Lunar Sea"(1976)

のぶはる Mono-One @ nobuharumonoone さんより

「この曲の初出のアルバムからして全曲夜の曲ばかりですが」というこの曲、英国の叙情派プログレ・バンド、キャメル1976年4作めのアルバム『Moonmadness』(邦題『月夜の幻想曲〈ファンタジア〉』)の最後に収録(邦題「月の湖」)。1979年の初来日時含めコンサートのラストに演奏されることが多く、後のアンソロジー作品のタイトルにも使用されている彼らの代表曲です。個々のパートがせめぎ合うように曲を紡ぎあげ、神秘的な月の夜を動的に描き出します。動画は1977年9月のライヴの模様。

5. Joe Jackson "Steppin' Out“(1982)

カズヒロ @ TzSOtSybGiJMNwt さんより

ジョー・ジャクソン1982年の大ヒット・アルバム『NIght and Day』からのリーディング・シングル。「夜の曲は夜が歌詞に入ってないとダメとかありませんよ。ジョー・ジャクソンの “ステッピン・アウト” みたいな夜のドライヴにぴったりな曲とかでもOKです!! ドシドシオススメ下さい」というこのツイートは社内からのアシストですが、確かに都会の夜のドライヴにぴったりそう。ビデオも終始夜ですしね。アルバムは2003年に、デモやライヴなどを加えてデラックス・エディションとしてリイシューされています。
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商品詳細
ジョー・ジャクソン
『ナイト・アンド・デイ』

Amazon Music・MP3(1982/6/1 )¥1,900
CD(2021/9/22)¥994(限定盤)

6. Donald Fagen “The Nightfly”(1982)

Live From The Beacon Theatre

夜のドライヴ向けというと自分はこれを思い出しました。言わずと知れた大名盤、ドナルド・フェイゲン最初のソロ・アルバムのタイトル・トラック。ジョー・ジャクソン『ナイト・アンド・デイ』と同じ1982年リリースなんですね。また本作は、非常に良い音でレコーディングされているということで、オーディオの聴き比べ取材ではまず最初にサンプルとしてかけられるという横顔もあります。ここでの音源は昨年リリースされた『ナイトフライ』全曲ライヴより。
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商品詳細
ドナルド・フェイゲン
『Donald Fagen's The Nightfly Live』

Amazon Music・MP3(1982/10/1)¥1,900
CD(2021/9/24)輸入盤

7. Bay City Rollers "Saturday Night“(1974)

Top of the Pops

ここからは賑やかなパリピ向けを3曲──「ベイ・シティ・ローラーズといえば」誰もがまず思いつくのはきっとこれで、「“サタデー・ナイト” といえば」といってもおそらくこの曲(次点がビー・ジーズとエルトン・ジョンで、先のトム・ウェイツ曲は知名度で言えば10番めくらい……?)。「S・A・TUR・DAY・NIGHT!」のリフレインはわかりやすく、観客参加型という点でもど定番の名曲でしょう。トリビュート・バンドが演奏するのを観たことがありますが、本物のBCRでなくとも店内は一瞬でカオスと化します。
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商品詳細
ベイ・シティ・ローラーズ
『Gold』

CD(2019/11/1)輸入盤

8. Bobby Womack “I'm A Midnight Mover”(1969)

こういうものも、というかこういうものこそ入れとかないとだろ!ということで。最初に思いついたのはウィルソン・ピケットの「イン・ザ・ミッドナイト・アワー」でしたが、そこは先輩の曲からこちらを。ボビー・ウーマックには取材で一度お目にかかったことがあります──どっからどう見ても夜が更けてくるとじっとしていられない、超豪快な典型的パリピ・タイプでした! 歌詞はいたってシンプル、真夜中あたりに家でじっとしていると、「何やってんだよ騒ぎに行こうぜ!」とミッドナイト・ムーヴァーがやってきます。
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商品詳細
ボビー・ウーマック
『Fly Me To The Moon』

Amazon Music・MP3(1969/1/1)¥1,500

9. The Georgia Satellites “Open All Night”(1988)

ジョージア・サテライツ1988年のセカンド・アルバムのタイトル曲。歌詞では一晩中開いている店を探しているものの、彼らはそんな店がなくても一晩中大騒ぎしていると思います。ギターのリック・リチャーズは元ガンズ・アンド・ローゼズのイジー・ストラドリンが92年に来日した際、バンドのジュ・ジュ・ハウンズの一員として来日。アンコール前に一人で出てきてスライドを駆使した爆音のギター・ソロを延々数分間弾き狂っていたのが鮮烈に記憶に残っています。1987年の来日公演を観られなかったのは返す返すも残念。
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商品詳細
The Georgia Satellites
『Open All Night』

Amazon Music・MP3(1988/1/1)¥1,500
CD(2005/6/14)輸入盤

10. Jules Shear “All Through The Night”(1983)

ジュールズ・シアーはアメリカのシンガー・ソングライターで、古くは西海岸のファンキー・キングス、ジュールズ&ザ・ポーラー・べアーズの一員として、そして80年代以降はソロで活動。この曲はトッド・ラングレン・プロデュースによる83年の『Watch Dog』収録のロマンチックで穏やかな曲ですが、シンディ・ローパーがカヴァーしてデビュー作に収録されていたので(後にシングル・カットも)ご存知の方も多いでしょう。幸せな時間が一晩中続きます。しかしCDでも配信でも入手できない……のでCDはシンディで。
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商品詳細
シンディ・ローパー
『ジャパニーズ・シングル・コレクション - グレイテスト・ヒッツ』

CD+DVD(2019/9/6)¥2,908

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「さて次のMLCプレイリストはどうしよう?」と考えるとき、テーマを設定するより先に好きな曲が思い浮かび、そこからテーマを設定しています。今回で言えばまずは「ビコーズ・ザ・ナイト」を入れたいと考え、「じゃあテーマは “夜” ってことで」という流れ。結果、設定したテーマの間口が広すぎて若干散漫&地味なものになってしまった感は否めませんが、しかしこれはこれで非常に好きです──当然ですね、ほとんど好きな曲だけで10曲選んだので! 最後の「オール・スルー・ザ・ナイト」なんて、ああこの曲はジュールズ・シアーだったかそういえばそうだったそうだったと、知っていたはずの事実を再発見して一人納得。聴いたのもたぶん20〜30年ぶりだったと思います。やっぱり良い曲だなと改めて感心しました。
ということで、一般の方からの投稿でまとめようとしていた第9回は予定を変更してお送りしました。本連載では一般の方からの投稿も受け付けておりますので、次の第10回はそうできるか? まずはテーマとその10曲をこちらmailmagazine@musiclifeclub.com)までどしどしお送りください。追ってこちらから原稿発注いたします(でもノーギャラですよ)。どうぞお楽しみに!

そしてまた、MLCツイッター(@musiclife_club)では近く次のテーマで公募しますので、見つけたらご返信ください。また多数のご応募お待ちしております!
これまでの【MLCプレイリスト】
●第1回・MUSIC・2022.03.11
新企画【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く新企画開始。初回テーマは “平和を我等に”! ロシアはウクライナ即時撤退を
●第2回・MUSIC・2022.04.21
【MLCプレイリスト】テーマ別に往年の名曲を集めて聴く連載企画・第2回、題して「ポイズン・アロウ」! 第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの胸キュン・ソングの矢がハートを貫いたまま!
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【MLCプレイリスト】本日8月12日は満月につきテーマは「月」。ツイッターで公募したみなさんの「月に吠える」16曲!
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2022.08.19
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