【新刊セルフ・ライナーノーツ】
『ディスク・コレクション アメリカン・ハード・ロック』
by マッド矢野 編
連載「新刊セルフ・ライナーノーツ」ももう第十回を迎えました。今回取り上げる書籍は、本日発売『ディスク・コレクション アメリカン・ハード・ロック』です。復刊を望む声が多かったディスク・ガイドを、今回22年ぶりに全面改稿。ディスクのセレクションから見直して、アメリカ産ハード・ロックの再定義に改めて挑んだ計700枚超を掲載。著者はマッド矢野氏・白谷潔弘氏のお二方によるもので、今回はまずマッド矢野氏による「新刊セルフ・ライナーノーツ」をお送りします。白谷潔弘氏編はたぶん後日別途お送りできると思います!
【マッド矢野 プロフィール】
1955年、福岡県生まれ。ロック耽溺、音楽三昧の学生時代を終え、地場の大型家電量販店の音楽フロアに勤務。同店の公開ホールで、毎月〈ロックの正しい聴き方〉をコンセプトに〈ロック・アカデミー〉を開催。退職後も継続。1985年、輸入盤店〈セヴンティーズ・レコード〉を開業。その後、FM福岡で音楽番組〈ブギー・モーテル〉を担当、多くの音楽番組にコメンテイターとして出演。地元誌などで『ハード・ロックス』や『CANDY STORE ROCK!(甘露米国音楽)』他を連載。著書にはディスク・ガイド・シリーズ『パンクUKエディション』『パンクUSエディション』、ディスク・コレクション『ブルース・ロック』など。
福岡市中央区大名・セヴンティーズ・レコード
1955年、福岡県生まれ。ロック耽溺、音楽三昧の学生時代を終え、地場の大型家電量販店の音楽フロアに勤務。同店の公開ホールで、毎月〈ロックの正しい聴き方〉をコンセプトに〈ロック・アカデミー〉を開催。退職後も継続。1985年、輸入盤店〈セヴンティーズ・レコード〉を開業。その後、FM福岡で音楽番組〈ブギー・モーテル〉を担当、多くの音楽番組にコメンテイターとして出演。地元誌などで『ハード・ロックス』や『CANDY STORE ROCK!(甘露米国音楽)』他を連載。著書にはディスク・ガイド・シリーズ『パンクUKエディション』『パンクUSエディション』、ディスク・コレクション『ブルース・ロック』など。
福岡市中央区大名・セヴンティーズ・レコード
【新刊セルフ・ライナーノーツ】
『ディスク・コレクション アメリカン・ハード・ロック』by マッド矢野
米国ロックと英国ロックは表裏一体。ハード・ロックも然り
1969年のゴールデン・ウィーク、『Hair』一色だった洋楽番組から、一閃、この世のものとは思えない音塊と遭遇。レッド・ツェッペリンの「You Shook Me」だった。その時、ジミー・ペイジが我が神となる。そのまま〈ニュー・ロック〉という沼に、はまり込んでしまう。10代の頃は、FENを1日に20時間以上は聴くことをノルマにして過ごす。ウルフマン・ジャックの声が聞こえてきたら他の番組へと切り替えたもの。彼はトップ40どころかトップ20のヒット曲しか掛けない。知っている曲ばかり。しかしフォガットのジングルには痺れたが。20代は大型家電量販店の音楽フロアに勤務。レコード店の経営ノウハウを頂戴した。1985年、めんたいビートの都で輸入盤店〈セヴンティーズ・レコード〉を開業。その最大の目的は我がレコード棚の充実を図ること。とはいえ、あれから40年超。もはや古稀も過ぎ、終活に励もうとしている。
概して我が国はブリティッシュ・ロックには積極的。アメリカン・ロックには、さほど目もくれず。そんな状況が続く。イーグルスやリトル・フィート、スティーリー・ダンやオールマン・ブラザース・バンドらの影響はブリティッシュ・ロックにも及ぶ。ボブ・エズリンやビル・シムジク、ジミー・イエナーやジャック・ダグラスらプロデューサーはブリティッシュ・ロックにも傑作をもたらしている。ともあれ、国やジャンルに囚われずロックをクロノロジカルに伝えること。それをモットーに我が店を中心に勤しんでいる。そして〈米国ハード・ロックから見た米国ロックの相関図〉めいた本書に至る。が、いまやネット情報が氾濫する時代。これまで溜め込んできた隠しネタも、とうに晒されぎみ。どこまでネタとして書いていいものやら、大いに悩んだもの。
ジミー・ペイジこそ神。とはいえジョー・ウォルシュ率いるジェイムズ・ギャングの出現には驚いた。ジェフ・ベックやジミ・ヘンドリックス、バッファロー・スプリングフィールドやフェアポート・コンヴェンションらの造詣を基にした画期的なオリジナリティ。ジミー・ペイジやピート・タウンゼント、エリック・クラプトンが感服したことにも頷ける。また、自らアーティストでありつつ、プロデューサーという音楽監督としての立場を明確にしていたのがリック・デリンジャーだった。そんな芸当を見せた英国のアーティストを知らない。彼が制作した傑作群はデヴィッド・ボウイの比ではない。ニック・ロウとは成功の度合いが違う。
さあ、残す最大のライフワークへの執筆に入るとしよう。いや、その前に〈英国ハード・ロックから見た米国ロックの相関図〉のほうが先か。ブリティッシュ・ハード・ロックにも確とアメリカン・ロックが覗く。スピリットにモビー・グレイプ、カレイドスコープにイッツ・ア・ビューティフル・デイ、ジョー・サウスにニール・ダイアモンド、ザ・バンドにCSN&Y、そしてボブ・ディランにジョーン・バエズ……。なんとも壮観。ナザレスなんて米国ロックの宝庫だ。よし、台割りから始めようか。
概して我が国はブリティッシュ・ロックには積極的。アメリカン・ロックには、さほど目もくれず。そんな状況が続く。イーグルスやリトル・フィート、スティーリー・ダンやオールマン・ブラザース・バンドらの影響はブリティッシュ・ロックにも及ぶ。ボブ・エズリンやビル・シムジク、ジミー・イエナーやジャック・ダグラスらプロデューサーはブリティッシュ・ロックにも傑作をもたらしている。ともあれ、国やジャンルに囚われずロックをクロノロジカルに伝えること。それをモットーに我が店を中心に勤しんでいる。そして〈米国ハード・ロックから見た米国ロックの相関図〉めいた本書に至る。が、いまやネット情報が氾濫する時代。これまで溜め込んできた隠しネタも、とうに晒されぎみ。どこまでネタとして書いていいものやら、大いに悩んだもの。
ジミー・ペイジこそ神。とはいえジョー・ウォルシュ率いるジェイムズ・ギャングの出現には驚いた。ジェフ・ベックやジミ・ヘンドリックス、バッファロー・スプリングフィールドやフェアポート・コンヴェンションらの造詣を基にした画期的なオリジナリティ。ジミー・ペイジやピート・タウンゼント、エリック・クラプトンが感服したことにも頷ける。また、自らアーティストでありつつ、プロデューサーという音楽監督としての立場を明確にしていたのがリック・デリンジャーだった。そんな芸当を見せた英国のアーティストを知らない。彼が制作した傑作群はデヴィッド・ボウイの比ではない。ニック・ロウとは成功の度合いが違う。
さあ、残す最大のライフワークへの執筆に入るとしよう。いや、その前に〈英国ハード・ロックから見た米国ロックの相関図〉のほうが先か。ブリティッシュ・ハード・ロックにも確とアメリカン・ロックが覗く。スピリットにモビー・グレイプ、カレイドスコープにイッツ・ア・ビューティフル・デイ、ジョー・サウスにニール・ダイアモンド、ザ・バンドにCSN&Y、そしてボブ・ディランにジョーン・バエズ……。なんとも壮観。ナザレスなんて米国ロックの宝庫だ。よし、台割りから始めようか。
※関連ニュースをご覧になる場合は、こちら↑のタグ(アーティスト名/項目)をクリック。
ディスク・コレクション アメリカン・ハード・ロック
2,800円
マッド矢野・白谷潔弘 著
マッド矢野・白谷潔弘 著
●関連ニュース
BOOKS・2026.03.03
前人未到のディスク・ガイドを全面改稿‼ 重要盤も多数含む700枚超掲載の『ディスク・コレクション アメリカン・ハード・ロック』3/16発売
BOOKS・2026.03.03
前人未到のディスク・ガイドを全面改稿‼ 重要盤も多数含む700枚超掲載の『ディスク・コレクション アメリカン・ハード・ロック』3/16発売
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