ロウのドラマー／ヴォーカリスト、ミミ・パーカーが55歳で死去

米インディ・ロック・バンド、ロウ（Low）のドラマー／ヴォーカリストのミミ・パーカー（Mimi Parker）が11月５日、55歳で死去しました。パーカーは、2020年から卵巣ガンを患っていたそうです。

夫のスパーホークがバンドのツイッターで訃報を伝えており、次のように綴られています。
「友人の皆様、宇宙を言語化し、短いメッセージでお伝えするのは難しいですが、彼女は昨夜、皆様を含む家族と愛に見守られながら息を引き取りました。彼女の名前を身近に、そして神聖なものとして感じ、あなたを必要とする人と、この瞬間を分かち合って下さい。愛こそが最も大切なものです」

ミネソタ州出身のパーカーは、カントリー歌手志望の母親から様々な音楽を聴かされて育ち、小学生の時から学校のマーチング・バンドでドラムを演奏し、その頃に後の夫となるアラン・スパーホークと出会いました。

二人は1993年、オリジナル・ベーシストのジョン・ニコルズとロウを結成し、翌年ファースト・アルバム『I Could Live In Hope』をリリース。ロウは、レッド・ハウス・ペインターズやコデインらと共に、「スロウコア（slowcore）」と呼ばれるミニマリスティックなサウンドで知られていましたが、2004 年に移籍したレーベル、サブ・ポップからのファースト・アルバム『The Great Destroyer』で、よりダイナミックなロック・サウンドに移行しました。

バンドは何度もベーシストが変わりましたが、パーカーとスパーホークは最後まで在籍し、2021年に発表したデュオとしての初作品『Hey What』（2022年1月6日MLCニュース参照）は、多くのメディアから年間ベスト・アルバムの1枚に選出され、グラミー賞の「Best Engineered Album」賞にノミネートされていました。

パーカーの訃報を受け、エンジニア／ミュージシャンのスティーヴ・アルビニをはじめ、様々なアーティストが追悼メッセージを発表しています。

安らかなる眠りをお祈りいたします。