連載第5回・最終回 日本公演も終了。4人は次の公演地フィリピンへ

【短期集中連載・全5回 その時『ミュージック・ライフ』は 】

6月29日(月)−7月3日(金) ビートルズは終わらない「ビートルズ来日週間特集」

写真:長谷部 宏 pic:Koh Hasebe / ML Images / Shinko Music
月曜からお送りして来た短期集中連載 “ビートルズが日本にいた五日間” も、本日が最終回。「54年前の今日、日本滞在中のビートルズは」と「その時『ミュージック・ライフ』は」というテーマに絞って非常にコンパクトにまとめて参りましたが、実際にはファンだけでなく一般メディアも含めた世間の狂騒振りや、厳戒な警備体制などもあった上でのものなので、相当に緊迫した五日間だったと思います。

そして最終日・7月3日。ビートルズは次の公演地、フィリピンはマニラに向け旅立ち、猛烈な五日間も幕を閉じることになります。
1966年7月3日(日) 離日

10時13分、羽田からマニラへ向けて日航731便「鎌倉」に搭乗。10時38分過ぎ出発、離陸。当時の『ミュージックライフ』(66年8月号)は手を振り搭乗するメンバーが表紙を飾っている。滞在時の様子は、表紙に踊る文字通りの「本誌カメラがスクープ! ビートルズ居室の全貌!!」として、この号にまとめられた。

早朝にホテル内で土産物を購入、10時前にはホテルをチェックアウト。到着時同様警察の先導のもと羽田へ移動。搭乗後間も無く離陸し、日本を発った。

以下はここでは余談となりますが、ビートルズはこの後、香港経由でフィリピンへ向かいます。マニラのリサール・メモリアル・スタジアムで、午後と夜の2公演。

その後彼らは、イメルダ・マルコス大統領夫人主催のパーティに招かれます。しかし事前に断りを入れていたにもかかわらず、間に立っていた現地プロモーターがそれを夫人側に伝えておらず、ビートルズ・サイドは濡れ衣を着せられメディアを通じてまで非難されるという憂き目に。結果、一般市民からも不興を買い、興行の収入も取り上げられた上に出国も妨害され、災難だらけのフィリピン・ツアーとなったのでした。この時のことは本人たちも、後々「散々な経験」として振り返っています。

そのあとは米国へ渡り、同年8月の終わりまでUSツアーが続きます。しかしこれを最後に、彼らはライヴ活動に終止符を打ち、以後解散まで興行としてのライヴ演奏を行なうことはありませんでした。
 

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ということでお送りして来ました、全5回のビートルズ来日週間特集。まさに狂騒の五日間でした。これももう54年前のこととなるのです。

1960〜90年代にかけて、雑誌『ミュージック・ライフ』は、フォトグラファー長谷部 宏氏を中心にした撮影陣で、数多くの海外アーティストの写真を撮り続けて来ました。60年代にはビートルズ、70年代にはクイーン、KISS、チープ・トリック、ジャパン、80年代にはボン・ジョヴィやデュラン・デュラン……などなど、撮りためたポジ・フィルムやプリントは、数十万枚にも及ぶ量になります。しかもその貴重さは世界的レベルのため、海外からのリクエストも絶え間なく寄せられています。

現在我々は、そのコレクションを「ML Images」と名付け、膨大な量の写真を地道に整理整頓しつつ、貸し出すサービスを行なっており、ライブラリへアップロード済みの画像は目下約3万点で、現在も増え続けております。ご利用をご希望のメディア/展示スペースの方は、弊社までご連絡いただければ、具体的なご希望がない場合でもスタッフがお応えいたします。お気軽にご相談ください。メールはこちらから。

※個人の方へのご提供は行なっておりません。

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