【ミュージック・ライフ写真館】2月6日、ボブ・マーリー生誕77周年【ML Imagesライブラリー】

本年最初の「ミュージック・ライフ写真館」です。テーマはボブ・マーリー。今回は、弊社刊『クイーン 輝ける日々の記憶 浅沼ワタル写真集』でお馴染み、すべて浅沼ワタル氏撮影による写真でお送りします。70〜80年代にかけ、現地英国で撮影されたいずれも非常に貴重なものになります。
ボブ・マーリーは、今から77年前の1945年2月6日ジャマイカで、英国軍人で白人の父親ノーヴァル・マーリーとアフリカ系ジャマイカ人の母親セデラ・ブッカーの間に生まれました。幼少期に父親から捨てられ母親の下で育ち、のちにザ・ウェイラーズを結成するバニー・ウェイラーとは子供時代から、ピーター・トッシュとは10代の頃からの友人。20歳になる前から音楽活動を開始、ラスタファリの教えに傾倒していったのもその頃からとのこと。

オーディションに合格してジャマイカのビヴァリーズ・レコードからシングルをリリース、正式デビュー。1963年にスタジオ・ワンからリリースした「Simmer Down」がジャマイカ国内で最初のヒットとなり、その後は多くのレーベルからシングル/アルバムをリリース。そして1972年にクリス・ブラックウェルのアイランド・レコードと契約して、イギリスから世界へと向けて羽ばたくことになります。アイランドからは9枚のスタジオ・アルバムと2枚のライヴ盤をリリースするも、1981年5月11日、36歳という若さで病死。死因はガンで、脳と肺に腫瘍が広がっていたと言います。

国内盤LPは当時からリリースされており、1979年4月には唯一の来日ツアーも(大阪2+東京6の全8公演)。長谷部 宏氏による来日公演の写真もありますが、今回のミュージック・ライフ写真館では、76〜80年にイギリスで浅沼氏によって撮影したものだけをお送りします。

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浅沼氏が最初にボブ・マーリーを撮影したのは、1976年6月19日、ウェールズのカーディフでのステージ。アルバム『ラスタマン・ヴァイブレーション』リリースから間もない頃で、記録によると年間ではヨーロッパ〜北米を回って計40回あまりの公演を行なったものの、英国内では10回あまりのライヴしか行なわなかったようです。ステージ下手側から撮影、大きなアクションでなかなか捉えづらそうな様子。奥側にはアイ・スリーズの3人が見えます。

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次に撮影したのは、1977年6月1日、ほぼ1年後のロンドン、レインボー(75年リリースの名ライヴ盤『ライヴ!』と同じ会場)でのステージ。アルバム『エクソダス』をリリース直後、お披露目としての4夜連続のレインボー公演初日です。モノクロのためわかりづらいのですが、ボブは上下とも上のカーディフ公演となんとまったく同じ衣装。しかしよーく見てみると、ドラムの色やマイクのセッティングが微妙に異なり、ステージの奥行きも若干浅いことが見て取れ、細部を見てようやく違う会場であることがわかります。

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また、一度だけオフショットの撮影にも成功。撮影日など記録が残っていないため詳細は不明ですが、3枚めで手にして見入っている雑誌は、他のカットからリッチー・ブラックモアが表紙を飾った『ミュージック・ライフ』1978年2月号だとわかることから、同年の2〜4月頃ではないかと思われます。アコースティック・ギターを手に立ちポーズ、椅子に座ってのインタヴューの様子など。帽子を脱いでリラックスし、ドレッドを見せてくれてもいます。

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最後は1980年6月7日、ロンドンのクリスタル・パレス・ボウルで開かれたフェス「The Summer of 1980 Garden Party」での様子。他の出演者にはアヴェレージ・ホワイト・バンド、ジョー・ジャクソン、ポール・ヤングが在籍したQティップスなど。この会場はステージの目の前が池になっており、浅沼氏はステージ上手脇ギリギリのところから、しかも観客越しというなかなかのコンディションでの撮影。また、おそらく本来なら観客は池越しにステージの対岸から見ることになるのだと思いますが、オーディエンスは構わず池の中へ降り、かぶりつきで見ている様子なども。しかしこれ、かつてのこの会場でのステージを収めた写真を見ると、ここではお馴染みの風景のようです。今でもそんな見方が可能なのでしょうか?
 
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ということで、浅沼ワタル氏撮影によるボブ・マーリーのミュージック・ライフ写真館でした。ボブはご存命ならこの2月6日で77歳だったのですが、36歳という若さでの他界は返す返すも残念でなりません。生きていればその後ももっと多くの名作を残していたでしょうし、レゲエの歴史はまったく違ったものになっていたとも思います。亡くなってもう41年、ですがその存在の大きさは今も変わりません。
1960〜90年代にかけて、雑誌『ミュージック・ライフ』は、フォトグラファー長谷部 宏氏を中心にした撮影陣で、数多くの海外アーティストの写真を撮り続けて来ました。60年代にはビートルズ、70年代にはクイーン、KISS、チープ・トリック、ジャパン、80年代にはボン・ジョヴィやデュラン・デュラン……などなど、撮りためたポジ・フィルムやプリントは、数十万枚にも及ぶ量になります。しかもその貴重さは世界的レベルのため、海外からのリクエストも絶え間なく寄せられています。

現在我々は、そのコレクションを「ML Images」と名付け、膨大な量の写真を地道に整理整頓しつつ、貸し出すサービスを行なっており、ライブラリへアップロード済みの画像は目下約3万点で、現在も増え続けております。ご利用をご希望のメディア/展示スペースの方は、弊社までご連絡いただければ、具体的なご希望がない場合でもスタッフがお応えいたします。お気軽にご相談ください。メールはこちらから。

※個人の方へのご提供は行なっておりません。
クイーン 輝ける日々の記憶 浅沼ワタル写真集

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通常盤:3,300円
SMRS直販・特典付:3,300円 送料として別途650円
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