【ミュージック・ライフ写真館 〜 ML Imagesライブラリー】
ロニー・ジェイムズ・ディオ、他界から13年
【ミュージック・ライフ写真館/ML Imagesライブラリー 撮影:長谷部 宏、小嶋秀雄 pix : Koh Hasebe, Gutchie Kojima / ML images / Shinko Music】
現在我々は、そのコレクションを「ML Images」と名付け、膨大な量の写真を地道に整理整頓しつつ、貸し出すサービスを行なっており、ライブラリへアップロード済みの画像は目下約3万点で、現在も増え続けております。ご利用をご希望のメディア/展示スペースの方は、弊社までご連絡いただければ、具体的なご希望がない場合でもスタッフがお応えいたします。お気軽にご相談ください。メールはこちらから。
※個人の方へのご提供は行なっておりません。

レインボーは1975年8月にファースト・アルバム『銀嶺の覇者(Ritchie Blackmore's Rainbow)』、翌76年4月にセカンド『虹を翔る覇者(Rainbow Rising)』をリリース。この年の12月に初めて日本の地を踏みます。ロニー・ジェイムズ・ディオ、日本初上陸です。

読み込み中.....
レインボーは初来日で日本武道館を含む9公演。ロニー・ジェイムズ・ディオは当時33歳、弊社に残る彼の姿を捉えた写真の中で最も若い時代のもののはずなのに、晩年の姿とほとんど変わらないような……。しかし! そのステージは拳を振り上げ歌い上げる姿がとても勇ましく、そして実に若々しい。一方初めての来日取材は、日本のハードロック・バンドの草分け=紫のジョージ紫をインタヴュアーに迎えての、ディオとコージー・パウエルとの対談形式で。「ステージで見ると大きく見える彼だが、意外と小柄で、人懐こい笑顔が実に好印象の男性。質問にも誠実な答えが返ってくる」と、彼の様子を伝えています。ステージでの猛烈なエネルギーを放つ様子から、実は小柄なその体格さえ大きく見えてしまっていたということなのでしょう。

読み込み中.....
撮影された写真から察するに、どうやらお泊まりは京王プラザホテルだったようで。インタヴュー時の撮影は、新宿の街を見下ろす窓際で足を投げ出し穏やかな笑顔で。その後取材班は、彼とギーザー・バトラー、トニー・アイオミとの3人で西口のカメラ店に向けそぞろ歩くところから同行、キメッキメのステージ(下の全景写真に彼の姿はありませんが……)や澄ましたインタヴュー時とはまた異なる、メンバーの素の表情を捉えています。新宿の街角では学ラン姿のファンと談笑する姿も。背後に写り込むラッタッタが昭和を感じさせます。

読み込み中.....
そして彼は、同じ年に自らの名を冠したディオをスタートさせます。翌年のレディング・フェスティバルでお披露目を行ない、『情念の炎~ホーリィ・ダイヴァー』(1983年)、『ラスト・イン・ライン』(1984年)の2作リリースを経て、1985年8月に「SUPER ROCK '85 IN JAPAN」で来日。出演者は ディオの他、ラフ・カット、ママズ・ボーイズ 、EARTHSHAKERなどのヘヴィ・メタル・アクトを中心に、それ以外にもスティングとフォリナーが登場。オールナイトのイベントで、ディオの出番は未明の午前2:00頃からだったようです。

読み込み中.....
もしかしたら深夜過ぎの特別なテンションだったのかもしれませんが、ご覧ください、このステージでの迫力! 当時43歳、脂も乗り切ってギラッギラしてます!! この公演をご覧になった方、ぜひその時の印象と感想、ご記憶でしたらお寄せください。彼らの後にもラフ・カットとママズ・ボーイズが出演、たぶんクタクタだったであろう長谷部カメラマン、日の出もパシャり。足元もぬかるみ、遠くのオーディエンスの姿からもヘトヘト感が伝わってきます。それとは対照的なのが取材時のカット。落ち着いた、というよりはどこか達観した仙人のようなポートレートが残されていました。ギタリスト、ヴィヴィアン・キャンベルとのカットではいくぶん表情が和らいで楽しげな様子もあり。
1984年には『BURRN!』が創刊し、それもあって『ミュージック・ライフ』もヘヴィ・メタル率が下がっていくことになり、ライブラリの写真はぎりぎりここまで。以後彼に関する記事は『BURRN!』がフィーチャーしていくことになるのでした。
────────────────
というわけで、【ミュージック・ライフ写真館】ロニー・ジェイムズ・ディオ編でした。生きて続けていてもいろいろあったでしょうが、他界後も自らが率いたバンドが存続していたり、自分がホログラムで出演して歌っていたり。13年を経てもなお関連書籍や雑誌での特集が組まれていることを、彼ならどう感じているでしょう。
2020.06.19
1978年6月、ヴァン・ヘイレン初来日。全開ステージ&特写では昭和のあの大スターも登場!
2020.07.13
1971年7月、嵐を呼んだグランド・ファンク・レイルロード後楽園球場公演
2020.10.07
【追悼】エディ・ヴァン・ヘイレン 1955-2020【再掲】
2020.11.06
追悼エディ・ヴァン・ヘイレン第2弾
2021.08.05
レッド・ツェッペリン1971年の初来日時に、広島市長・平和記念公園を訪問
2021.09.08
ブラス・ロックの雄、シカゴ、1971年初来日&1972年再来日
2022.02.07
2月6日、ボブ・マーリー生誕77周年
2022.08.12
追悼・オリビア・ニュートン・ジョン
2022.08.19
祝71歳! 本日8月19日はジョン・ディーコンのお誕生日。プチ写真館+プレイリストでお祝い
2022.11.25
T・レックス初来日から50年
2023.01.12
追悼・ジェフ・ベック 1944-2023


ロニー・ジェイムズ・ディオ自伝
ロニー・ジェイムズ・ディオ(著)、ミック・ウォール&ウェンディ・ディオ(共著)、前むつみ(翻訳)
BOOK・2021.09.02
RAINBOW、BLACK SABBATH、DIO、HEAVEN & HELL……偉大なる歌神ロニー・ジェイムズ・ディオの自伝 日本語版登場!
YOU TUBE MUSIC LIFE CHANNELにて、広瀬編集長と松本和也氏の発売記念対談を配信中!


BURRN! 2023年02月号 特集:BLACK SABBATH
BOOK・2022.12.21
巻頭大特集はブラック・サバス! 故ロニー・ジェイムズ・ディオと作り上げた名盤をトニー・アイオミが語る

【輸入書籍】SABBATH THE DIO YEARS
この記事へのコメントはまだありません





RELATED POSTS
関連記事
-
2025.02.14 元フラミンゴスのソウル・シンガー、トミー・ハントが91歳で死去
-
2025.02.07 ソフト・マシーンのオリジナル・メンバー、マイク・ラトリッジが81歳で死去
-
2025.02.06 ブラック・サバス、7月にバーミンガムで最後のコンサート開催
-
2025.02.04 2025年1月に他界したミュージシャン及び音楽関係者
-
2025.02.04 60年代の英ロック/ポップ・アイコン、マリアンヌ・フェイスフルが78歳で死去
-
2025.01.27 シカゴ・ブルースの名キーボーディスト、バリー・ゴールドバーグが82歳で死去
-
2025.01.23 ロック/ジャズ・ギタリスト、マイク・ミラーが71歳で死去
-
2025.01.22 ザ・バンドの創設メンバー、ガース・ハドソンが87歳で死去
LATEST POSTS
最新記事