【ミュージック・ライフ写真館 〜 ML Imagesライブラリー】

追悼・オリビア・ニュートン・ジョン

【ミュージック・ライフ写真館/ML Imagesライブラリー 撮影:長谷部 宏、小嶋秀雄、塚越みどり pix : Koh Hasebe , Gutchie Kojima, Midori Tsukagoshi / ML images / Shinko Music】

今回のミュージック・ライフ写真館は、先日惜しくも亡くなったオリビア・ニュートン・ジョン。『ミュージック・ライフ』では、1972年の初来日から80年代にかけて来日の度に彼女を追っており、多数の写真が残されております。既にお伝えしておりました通り、その他界の速報・8月9日最初のMLCニュース、そして彼女の歩みを追った同日のニュースに続いて、本日は彼女への追悼の意を込め弊社ライブラリより、「ミュージック・ライフ写真館」としてお送りいたします。
1960〜90年代にかけて、雑誌『ミュージック・ライフ』は、フォトグラファー長谷部 宏氏を中心にした撮影陣で、数多くの海外アーティストの写真を撮り続けて来ました。60年代にはビートルズ、70年代にはクイーン、KISS、チープ・トリック、ジャパン、80年代にはボン・ジョヴィやデュラン・デュラン……などなど、撮りためたポジ・フィルムやプリントは、数十万枚にも及ぶ量になります。しかもその貴重さは世界的レベルのため、海外からのリクエストも絶え間なく寄せられています。

現在我々は、そのコレクションを「ML Images」と名付け、膨大な量の写真を地道に整理整頓しつつ、貸し出すサービスを行なっており、ライブラリへアップロード済みの画像は目下約3万点で、現在も増え続けております。ご利用をご希望のメディア/展示スペースの方は、弊社までご連絡いただければ、具体的なご希望がない場合でもスタッフがお応えいたします。お気軽にご相談ください。メールはこちらから。

※個人の方へのご提供は行なっておりません。
トップに使用した写真は1978年、ジョン・トラヴォルタと共演した映画『グリース』が日本でも公開となり、そのプロモーションも兼ねたコンサートでの来日時の記者会見の様子。周囲の男性たち、特にファインダーを覗く男性カメラマンたちの幸せそうなニッコニコの表情が、彼女がどういう存在であったか、すべてを物語っているのではないでしょうか。

そんなオリビア・ニュートン・ジョンですが、初めての来日は今からちょうど50年前の1972年、クリフ・リチャードのコーラスの一員としての来日でした。当時24歳。しかしその時点で既にデビュー曲「イフ・ノット・フォー・ユー」のヒットがあったこともあり、前座のような形で自分の歌も披露しています。

まずはクリフ・リチャードの記者会見にて。オリビアも同席、というかクリフの隣でもう準主役扱いです。彼女の隣にはシャドウズのハンク・マーヴィンの姿も。残念ながらこの時の写真はまだ見つかっておらず、コンタクトシートからピックアップ(横向き画像はクリック/タップすると別ウィンドウで正位置に)。

しかし奇跡的にステージの方は見つかり、以下、こちらが弊社に現存する最古のオリビアの写真ということになります。二人で写っているのはクリフのステージ中コーラスをしている際の様子。以降、お色直しをしての単独ステージの模様です。

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次に来日したのはその翌年、第2回東京音楽祭(サミー・デイヴィスJr.、ジャクソン・ファイヴ、ポール・ウィリアムス他出演。グランプリはミッキー・ニューベリー)。しかしなにぶん約半世紀前のこと、確かな記録が残されておりません。現時点ではまだ不確かなのですが以下の3点は、後ろに写り込んでいる豪華なバンドが日本人であると思われることから、おそらくその際のものでしょう。合っている/間違っている、いずれの場合でも客観的な裏付けとなるような資料をお持ちの方、ぜひご一報ください。

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※追記
本記事公開後間も無く、オリビア・ニュートン・ジョン・ファンクラブのサイト運営をしている澤田様より「間違いありません」とのご連絡いただきました。どうもありがとうございます! YouTubeでその際の「君ひとすじに」の動画を確認しました(動画はテレビでの放送で違法アップロードのため、大変申し訳ありませんがこちらには掲載いたしません)。


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次はいよいよ単独での来日公演、1976年。横浜・東京・大阪・広島・仙台・福岡での計9ステージ。その模様はテレビでも放送されたようで、動画は一部YouTubeにもアップロードされているようです。

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ここまで破竹の勢いと言っていいでしょう。おかげでML誌毎年恒例の読者人気投票では、女性ヴォーカリスト部門で最終的に1976年と1977年の2年連続で1位を獲得!

それを経て2度目の単独来日公演は前回から2年後、1978年のことでした。本ページ冒頭部分にもある通り映画『グリース』の公開時のことで、 8月9日MLCニュースで使用した3点もこの時のものです。映画の大ヒットもあって、音楽ファンの垣根を超えその人気は一般層へも広く波及していきました。

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この次の公演のための来日は2003年まで待たねばなりませんが、それまでの間にもプロモーションやイベントのために来日。1981年12月、アルバム『フィジカル』プロモーションのために来日した際は、記者会見に晴れ着で登場、取材陣を驚かせました。

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次の来日は1990年の環境親善大使としての来日。以降、公演のために3度日本へやってきて、それ以外にも乳がんの撲滅キャンペーンでの来日もあったようです。彼女のガンとの闘いは30年にわたり、その後最終的な死因も乳ガンだったとの発表がありました。長らくの闘病、お疲れ様でした。ゆっくりとお休みください。安らかなる眠りをお祈りいたします。
オリビア・ニュートン・ジョン自伝 信じることをやめないで

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日本で初めてビートルズを撮り、最もクイーンを撮ったカメラマン、長谷部宏の決定版!! ビートルズ、ストーンズ、ツェッペリン、デヴィッド・ボウイ、クイーン!! KISS、デュラン・デュラン、ボン・ジョヴィ、ロック黄金時代を1冊に凝縮!! 日本のロック・フォトグラファーの第一人者、長谷部宏の全キャリア総括写真集。

ビートルズ、ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、クイーン、デヴィッド・ボウイ、KISS、エアロスミス、チープ・トリック、デュラン・デュラン、ボン・ジョヴィ、ニルヴァーナ、ブラー等々、彼が 撮ってきた写真は、ロック・ヒストリーそのもの。
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